あざの種類
青あざ(蒙古斑・異所性蒙古斑)
お尻や腰の生まれつきの青あざは蒙古斑(もうこはん)と呼ばれます。
2歳ごろまで色調が強くなることがありますが、4~10歳前後で自然に消えていくため、レーザーはいりません。
顔や腕、肩などの生まれつきの青あざは異所性蒙古斑(いしょせいもうこはん)と呼ばれます。
放置しておいても癌化などの悪影響はありませんが、見た目の問題から早めにレーザー治療をしておいてもよいでしょう。4~6ヶ月間隔でレーザー照射し、5回までは保険適応です。
茶あざ(扁平母斑)
生まれつき、もしくは乳幼児に生じる褐色で均一な茶色のあざで、内部に黒褐色の点状色素斑を伴うものもあります。
体のどこにでも発生し、健常人の10%にみられ、再発しやすい特徴があります。
レーザー治療では、4~6ヶ月間隔で照射し、2回まで保険適応です。
赤あざ
乳児血管腫(いちご状血管腫)
生まれつきもしくは乳児期に生じる盛り上がりのある赤色のあざで、円形もしくは楕円形、大きさは様々です。
毛細血管が増殖したことによる腫瘍の一種ですが、悪性ではありません。
時間の経過とともに少しずつ消えていきますが、跡が残ることもあります。
単純性血管腫
表面の盛り上がりなどはなく、成長とともに拡大することがあります。大人になっても消えにくい赤あざです。
レーザー治療では、4~6ヵ月間隔で複数回照射が必要で、保険適応です。
あざの治療に使う治療機器
当院では、米国シネロンキャンデラ社製、ダイレーザー「VビームⅡ」を導入しています。
<Vビームの仕組み>
血管の赤色に反応して熱を加えるレーザーです。
いちご状血管腫や単純性血管腫などの赤あざの原因である、血管の拡張や増加した毛細血管を収縮させる効果によりあざを目立たなくすることができます。
<Qスイッチルビーレーザーの仕組み>
黒色に反応して熱を与えるレーザーです。異常に増殖したメラニンの黒色に反応して熱を与えることで、あざのメラニンを除去することができます。青あざ、茶あざの治療に用います。
治療の注意点
- ・安全のために首が据わる3~4ヵ月以降に照射します。
- ・痛みを伴うので麻酔シールあるいは麻酔クリームを塗布して照射します。
- ・一度の照射で消えることはありません。
- ・保険適応では、4ヶ月間隔をあけて繰り返しの照射が必要です。
- ・副作用は紫斑、水疱、炎症後色素沈着、瘢痕などが考えられます。
治療の流れ
文責:みのお花ふさ皮ふ科 院長 角村 由紀子(皮膚科専門医)
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