イソトレチノインとは何か?
イソトレチノインは、重度のニキビや難治性のニキビに対して効果を発揮する治療薬です。ビタミンAの一種で、皮脂の分泌を抑えることでニキビの発生を防ぎます。また、アクネ菌に対する抗菌作用・抗炎症作用もあります。
イソトレチノインの内服方法
イソトレチノインは、1日1錠(20mg)を食後に内服します。
約半年間、継続して内服治療を行うことで、治療終了後にはニキビの出来にくい肌へと改善します。
約半年間の内服を終了した後は、数年にわたりニキビが出来にくくなります。効果が不十分な場合は増量したり、内服期間を延長することもあります。牛乳、油を多く使う食品と一緒に内服すると吸収が過剰になる可能性があるので避けて下さい。
イソトレチノインの注意点
イソトレチノインの処方は自費診療になります。
また肝機能障害などを来すことがあるので、1~2ヶ月に一度で血液検査を行いますが、血液検査は自費になり、おおよそ4,000円程度かかります。
治療中、皮膚や粘膜が乾燥しますので、保湿剤でしっかり保湿してください。
副作用で頭痛、めまい、視力低下、ドライアイ、口渇感(唇の乾燥)、胃痛、体のだるさを訴える方がいらっしゃいます。また、非常にまれですが脱毛が報告されています。
イソトレチノインが内服できない方
イソトレチノインは、以下のような方には内服できません
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妊娠中、授乳中の女性
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妊活中の方(男女とも)
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15歳以下のお子様(成長期で身長が伸びている方)
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肝機能障害のある方
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精神疾患(うつ病など)をお持ち、または治療中の方
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ビタミンAに対するアレルギーをお持ちの方
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炭酸ガスレーザー・フラクショナルレーザーなどによるレーザー治療を予定している方
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炎症性腸疾患(クローン病や潰瘍性大腸炎)のある方
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テトラサイクリン系抗生剤(後述)を使用中の方
ビタミンAのサプリメントを服用している方は、ビタミンAが入っていないサプリメントに切り替えていただき、再開する場合は一週間あけてから服用を開始してください。
テトラサイクリン系の抗生物質(ミノマイシン、ミノサイクリン、ビブラマイシン、ドキシサイクリンなど)、ステロイド、フェニトインとの内服併用は控えてください。
注意点
- 胎児への影響(奇形のリスク)があるため、妊娠中の方は服用ができません。
- 男女とも内服前1ヶ月、内服中、内服後も女性は6ヶ月、男性は1ヶ月避妊してください。
- 妊娠女性への輸血により、胎児にイソトレチノインの影響が生じるリスクがあるので、服用中、飲み終えて6ヶ月以内の献血は控えてください。
- 服用期間中とその後1ヶ月間は授乳をしないでください。
- イソトレチノインを、他の人と共用しないでください。
料金について
イソトレチノイン(治りにくいニキビの飲み薬)
内服薬 | 価格 |
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イソトレチノイン(20mg) 30日分 | 16,500円 |
※海外医薬品・診察料込
まとめ
イソトレチノインは、重度のニキビや難治性のニキビに対して効果を発揮する治療薬です。
しかし、イソトレチノインは、その効果の大きさと同じくらい、副作用には注意が必要です。そのため、自分がイソトレチノインを使用できるかどうかを確認するためにも、内服する際には皮膚科専門医の指導を必ず受けてください。
初めてニキビを治療する方は、保険診療のニキビの治療法のページをご覧ください。