ニキビとは?
顔や胸、背中などの毛穴で細菌が増殖することによって
起こる炎症性の疾患です。
ほとんどの方は、1度は経験があると思います。昔は「青春のシンボル」とも言われていましたが、適切な治療を行わなければ一生ニキビ痕が残ってしまうこともありますので、「たかがニキビで…」と思わずに、お気軽に来院して下さい。
江坂駅前花ふさ皮ふ科では、保険での治療だけではなく、重症例には、ニキビ跡も含め、自由診療による積極的な治療を行っております。
ニキビについて動画でも解説しています!
原因
「ニキビ」と言っても、白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビ…と色んな種類のニキビがあるのはご存知でしょうか?そもそも、ニキビはなぜできるのでしょうか?
- ❶皮脂の分解産物の刺激などにより、毛穴の出口付近の角質が厚くなり、出口が塞がる
- ❷ホルモンバランスやストレスなどの要因により、皮脂が過剰に分泌される
これらが原因で、毛穴の内部に皮脂や角質がたまり面ぽうができます。これがいわゆる、白ニキビ(毛穴が閉じていて、全体が白っぽく見えるタイプ)や黒ニキビ(毛穴が開いていて、毛穴の汚れが黒く見えるタイプ)の状態です。
さらに、ニキビ菌が皮脂を栄養源として繁殖し、赤く炎症を起こすと、炎症性ざ瘡・いわゆる赤ニキビや黄ニキビになります。そして、これを放置しておくと、ニキビ痕になってしまいます。色素沈着と言われるシミのような痕だけでなく、赤みのある痕、凹んでクレーター状になった痕など…こうなってしまうと、治療も難しいですし、見た目が気になり心理的ストレスにもなりますから、早めの治療がとても大切です。
- ①正常ニキビの断面図
- 毛穴が狭くなる
- ②毛穴がふさがり、脂がたまったニキビ断面図(白ニキビ・黒ニキビ)
- 毛穴が狭くなる
- ③ばい菌がついて赤くなった
赤ニキビ断面図 - 炎症が起こる
治療方法
ニキビ痕を残さないように、2ヶ月以内に赤ニキビをゼロにすることが、第一目標です。それと同時に、新しいニキビができないようにしていきます。
- ❶赤ニキビに対する、抗生剤の塗り薬と飲み薬
- ❷白ニキビに対する、「毛穴の詰まり」をとるピーリング作用を持つ塗り薬
これらを組み合わせて治療をしていきます。
ニキビの治療は時間がかかります。諦めずに、気長に根気よく治療をしていきましょう。
飲み薬
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抗生剤
赤ニキビや黄ニキビが多い場合は、ニキビ菌を抑える抗生剤を併用していきます。
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漢方薬
皮脂の分泌や炎症を抑える、ニキビをできにくくするなど、様々な効果があります
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ビタミン剤
皮脂の分泌をコントロールする、ニキビ痕を改善するといった効果が期待できます。
塗り薬
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抗菌外用剤
赤ニキビや黄ニキビに使用します。ニキビ菌を抑えていく効果があります。
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ピーリング作用のある外用剤
皮膚の表面をピーリングすることで、毛穴のつまりや余分な角質を取り除き、にきびを予防・改善します。
使用し始めてから半月~1ヶ月くらいの間は、刺激感やお肌の乾燥や赤み、皮がむける…といった症状が出ることがあります。余分な角質がとれて、お肌が慣れてくれば、そのような症状も落ち着いてきます。また、保湿ケアをしっかりすることで、刺激感や乾燥、皮むけを抑えることができます。他にも、少しずつ塗る面積を広げていく、短時間だけ外用して洗い流すなど、塗り方を工夫することで、刺激を抑えることができます。
しかし、中にはこれらの薬が合わない場合もありますので、注意しましょう。効果が発揮されるまで、使い始めて数ヶ月はかかるので、根気よく継続しましょう。
- ❶アダパレンゲル
毛穴の詰まりを取り除く作用と炎症を抑える効果があります。
- ❷過酸化ベンゾイルゲル
毛穴の詰まりを取り除く作用と、殺菌作用によりニキビ菌を減らします。
- ❸過酸化ベンゾイル+クリンダマイシン配合ゲル
毛穴の詰まりを取り除く作用と、炎症やニキビ菌を抑える効果があります。
- ❹アダパレン+過酸化ベンゾイルゲル
❶と❷を配合したものです。効果は最も強力ですが、刺激が出やすい傾向があります。 - ❺イオウ・カンフルローション
毛穴の詰まりを取り除く作用と、皮脂を抑える効果があります。
自費診療
当院では、保険診療の治療で改善しにくいニキビやニキビ痕に対し、自費診療にも力を入れております。様々な段階のニキビに効果的なケミカルピーリングや、ニキビ痕に効果のあるレーザー治療、重症なニキビにはイソトレチノインの内服療法も可能です。また、ひげ剃り負けによるニキビの悪化には医療脱毛も有効です。一人一人のお悩みや目標に沿って丁寧にカウンセリングを行いますので、医師やスタッフまでご相談下さい。
また、ホームケア用にニキビ用のピーリング石鹸や、ビタミンCローションも販売しております。
注意点
正しい洗顔方法を身につけましょう
洗顔を制する者はニキビを制す!と言っても過言ではないくらい、洗顔方法はとても大切です。正しい洗顔を行うことで、肌を清潔に保ち、適度な状態に皮脂をコントロールすることで、にきびの改善につながります。
基本的には、朝晩の2回、石鹸洗顔をしましょう。スキンケア用品やメイク用品は、ノンコメドジェニック(ニキビ用)を選びましょう。
規則正しい生活を心がけ、十分な睡眠をとりましょう
“睡眠不足はお肌の大敵”と言いますが、睡眠不足がお肌のバリア機能やターンオーバーを低下させることが解明されてきています。睡眠中にはお肌のダメージを修復してくれる成長ホルモンやお肌の炎症を抑えるコルチゾールなどが分泌されるため、質の良い睡眠がとても大切です。
バランスの良い食事を心がけましょう
チョコレートやピーナッツなどの油分の多いものを食べるとニキビができると、よく耳にしますが、今のところ科学的な根拠はありませんが、バランス良い食事を摂りましょう。
髪の毛や整髪料の刺激を避けましょう
前髪や頰にかかる髪の毛が刺激となり、ニキビを悪化させることがあります。ピンで前髪をとめたり、ゴムでくくったりしましょう。
日焼けに注意しましょう
過度の日焼けは肌荒れやニキビの悪化を招きます。帽子や日焼け止めを使いましょう。
日焼け止めは、低刺激のもの、ノンンコメドジェニックタイプのものを選びましょう。