「ニキビは潰したほうが早く治る」は半分ホント??…💦

院長が詳しく解説「洗顔料、飲み薬、ニキビ跡」の最新知識。

 
 

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■不織布マスクはニキビができやすい原因に

現代社会でニキビができる原因になるものを挙げるとしたら、それはマスクです。蒸れたり擦れたりするため、肌に負担がかかります。特に不織布は擦れやすいため、ニキビができている方はもちろん、できていなくても使用は最小限にとどめる、綿素材にするなどの対策が必要でしょう。また、肌に負担をかけるという点では、スクラブ入りの洗顔料は肌を傷つける恐れがあります。
 

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■ニキビができたら「洗顔はぬるま湯、肌をこすらない」

ニキビの予防やできてしまった肌の対策は、思春期もそれ以降も基本的には変わりません。大切なのは洗顔です。次の6つに気をつけて行うようにしましょう。
  
 
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 ・洗顔の際は手を清潔にする。
 ・ぬるま湯で顔全体をやさしく洗う。
 ・洗顔料をよく泡立てて、肌をこすらないように洗う。
 ・泡が残らないようによくすすぐ。
 ・清潔なタオルで、こすらないようにして水分をとる。
 ・化粧水や乳液でスキンケアをする。
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 よくおすすめの洗顔料や保湿剤について聞かれますが、皮膚科専門医として推奨する洗顔料は、肌を刺激する可能性がある界面活性剤や添加物が入っていない固形石鹸。
 

 正しいスキンケアを続けていてもニキビが治らない場合、早めに皮膚科の受診を検討してほしいと思います。特に思春期のニキビの場合、親御さんは「たかがニキビでしょう?」「成長の過程、いずれ治るだろう」などと考えて放置してしまいがちですが、実はこれこそニキビに対する誤解。
 
 
■市販のセルフケアより、皮膚科で安く済む場合も

市販されているニキビ専用の洗顔料を1カ月使い続けても効果がない場合も皮膚科を受診することをおすすめします。悪化することはないと思いますが、完治が遅れ、一生残るニキビ跡になる可能性もあり、費用の面でも保険適用の薬を使ったほうがトータルで安く済むケースが多いからです。

適切な治療を続けていても治らない場合、最後の手段ともいえる選択肢が「イソトレチノイン」という内服薬。日本では未承認の薬なので保険適用外となりますが、アメリカのニキビ治療ガイドラインではニキビの第一選択薬となっています。

■困っていても輸入品を買ってはいけない

ただ、重度のニキビや難治性のニキビに効果を発揮する半面、男性、女性共に胎児への影響をはじめ、肝機能異常、高脂血症などが副作用として挙げられています。成長期の患者さんでは身長が伸びなくなるという副作用もあるため、15歳以下のお子さんや成長期で身長が伸びている方は服用もできません。

そのため、皮膚科専門医の指導の下、定期的な血液検査などを行いながら服用する必要があります。
 
 
■昔にできたニキビ跡も治療で薄くすることが可能。

赤いニキビ跡にはVビームのレーザー治療やBBLという光治療、茶色いニキビ跡はターンオーバーを促してメラニン色素の発生を抑えるハイドロキノンという塗り薬や、弱い出力で色素を徐々に破壊して跡を薄くしていくピコトーニングというレーザー治療などがあります。赤いニキビ跡、茶色いニキビ跡ともに自然に薄くなっていきますが、早く治したいと治療を選ぶ方も多いです。

■凹んだニキビ跡などの最新治療法

 へこんだニキビ跡は、主な治療法にレーザーや針でわざと皮膚に傷をつけ、真皮を刺激してへこみを盛り上げる炭酸ガスレーザーやピコ秒レーザーを用いたフラクショナル治療やダーマペンがあります。

最新の治療法としてサブシジョンがあります。これは針で癒着部分を切断することで、へこみをふっくらと盛り上げる方法です。
 
 
■「ニキビは潰したほうが早く治る」はウソ

多くの方が誤解している「ニキビは潰したほうが早く治る」説にお答えします。基本的に潰すのは年齢に関係なくお勧めしません。特に年齢を重ねるにつれて肌のターンオーバーの周期も長くなるため、跡が残りやすくなります。

 膿を出せばきれいになると思われがちですが、素人判断で潰すと跡が残ってしまいます。皮膚科で専用の細い針を刺し、穴を開けて膿を出してあげたほうが跡は残りにくくなります。

ニキビ治療は時間がかかるため、根気が必要です。
ニキビができにくい肌質を目指し、跡が残らないよう、ぜひ早めに皮膚科を受診してください。