ニキビ跡のクレーター(凹み)の原因の一つは、真皮のコラーゲン組織がダメージを受けた萎縮性瘢痕(しゅくしゅくせいはんこん)であり、一度できると自然には元の肌に戻りにくい状態です。本記事では、針を使わない美容医療機器「キュアジェット」がクレーターにどう作用するのか、施術の流れ・回数の目安・ダウンタイムまでを、千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科の監修医(皮膚科専門医・医学博士)が詳しく解説します。

監修者:花房 崇明

監修医師

理事長:花房 崇明(はなふさ たかあき)

[ 資 格 ]

・医学博士(大阪大学大学院) / 日本皮膚科学会皮膚科専門医

・日本アレルギー学会アレルギー専門医 / 日本抗加齢医学会専門医

[ 所属学会 ]

・日本皮膚科学会 / 日本アレルギー学会 / 日本美容皮膚科学会 等

目次

1. ニキビ跡のクレーターとは?種類と特徴

ニキビ跡は大きく「赤み型(炎症後紅斑)」「色素沈着型(黒ずみ)」「クレーター型(萎縮性瘢痕)」の3種類に分類されます。このうちクレーター型は、ニキビの炎症が真皮層のコラーゲンや線維組織を破壊することで生じる「皮膚の凹み」です。

クレーターの3つのタイプ

タイプ 形状の特徴 深さ・難易度
アイスピック型 細く深いV字状の穴 深い・改善が難しい
ボックス型 縁がはっきりしたU字状の凹み 中程度・改善が難しい
ローリング型 波打つようなゆるやかな凹凸 比較的浅い・改善しやすい

キュアジェットが主に対象とするのは、比較的浅い層のクレーター(ボックス型、浅いアイスピック型)や毛穴の開き、ローリング型には、サブシジョンやトライフィルプロによる治療が検討されます。

2. クレーターはなぜ自然に治りにくいのか

真皮のコラーゲン・線維組織が失われると、皮膚は自力でその量を補うことが難しく、凹んだ状態が長期にわたって残る傾向があります。さらに、炎症が治まった後も皮下に線維性の癒着(ゆちゃく)が残り、皮膚を内側から引き下げることで凹みが固定されてしまうケースがあります。

クレーターが自然に改善しにくい主な理由は「真皮コラーゲンの喪失」と「皮下の線維性癒着による引きつれ」の2点です。治療では、この癒着を解放しながらコラーゲン産生を促すアプローチが有効とされています。

3. クレーター治療の選択肢

クレーターに対する美容医療の選択肢は複数あります。それぞれの作用の違いを理解した上で、医師と相談して選ぶことが大切です。

治療法 主な作用 針の使用
キュアジェット エアジェットによるマイクロサブシジョン+薬剤導入 なし(ニードルフリー)
サブシジョン 鈍針あるいは鋭針で皮下の線維性癒着を直接剥離 あり
ダーマペン 極細針で微細な傷を作り、薬剤を針で押し込むことで創傷治癒を促す あり
フラクショナルレーザー レーザーで真皮にダメージを与えコラーゲン産生を促す なし

※いずれも公的医療保険適用外の自由診療です。効果・適応は個人差があります。

4. キュアジェットがクレーターに作用する仕組み

キュアジェットは宇宙工学(航空宇宙工学)の技術を応用したエアジェット(空気圧)方式の美容医療機器です。高圧の空気で極めて細く強力なジェット気流を生み出し、以下の2つの働きによってクレーターへアプローチします。

① マイクロサブシジョン(癒着の剥離)

ジェットの風圧が皮下(真皮)の線維性の癒着を物理的に剥離します。これにより、内側から引きつられていた凹みが持ち上がり、改善が期待できます。針を使った従来のサブシジョンと同様の原理を、針を使わずに実現している点がキュアジェット最大の特徴です。

② 針を使わない薬剤導入

有効成分(主にレニスナなどの創傷治癒を促す薬剤)を高圧ジェットに乗せて、表皮から真皮層まで届けます。コラーゲン産生を促すことで、肌のハリ・弾力の向上や凹みの改善が期待できます。針を使わないため、金属アレルギーが心配な方にも対応しやすいのも利点の一つです。

2つの照射モードの使い分け

モード 照射方法 主な適応
コンタクトモード ノズルを皮膚に密着させて噴射 深いニキビ跡・クレーターなど局所的な凹み
トーニングモード ノズルを1cm〜1.5cm離して広範囲に噴射 顔全体のくすみ・肌質改善・ハリの向上

クレーターには主にコンタクトモードが用いられ、凹みのある部位にピンポイントで作用します。肌全体の底上げには、トーニングモードを組み合わせることもあります。

キュアジェットは「針を使わないマイクロサブシジョン」と「薬剤導入」を同時に行える点が特徴です。浅い層のクレーターへのアプローチとして、比較的ダウンタイムを抑えながら治療を進めたい方に向いているとされています(個人差あり)。

5. 施術の流れ・回数の目安

施術の流れ

  1. 洗顔・クレンジング:メイクや汚れを落とします
  2. 表面麻酔クリームの塗布:痛みを軽減するため、麻酔クリームを使用します
  3. 施術(医師または看護師が実施):コンタクトモード・トーニングモードを使い分けながら照射します。施術時間は30分〜1時間程度が目安です。痛みが強い場合はブロック麻酔や笑気麻酔を併用することもあります。
  4. クーリング・鎮静:施術後の肌を冷やして落ち着かせます
  5. アフターケアの説明:自宅でのスキンケア・注意点をご説明します

推奨回数・間隔の目安

4週間ごとに3〜5回の施術が目安とされています。軽度の症状では3回程度から効果を実感される方もいますが、回数・効果には個人差があります。重度のクレーターの場合は、トライフィルプロや従来のサブシジョンとの併用治療が推奨されることもあります。

千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科では、初診時の医師診察でお肌の状態を確認し、クレーターの種類・深さに応じた施術プランをご提案しています。

6. ダウンタイム・副作用

キュアジェットは針を使わないため、針を用いる施術と比較して比較的ダウンタイムが短い傾向がありますが、個人差があります。以下の反応が一時的に起こることがあります。

  • 赤み・腫れ・ヒリヒリ感:数日〜1週間(おおむね7〜10日)程度で自然に治まる傾向
  • 点状出血・内出血:コンタクトモードで起こることがあり、通常1週間程度で改善する傾向
  • まれに炎症後色素沈着が生じることがある

【施術後のNG行動】

  • 施術当日のメイク(翌日から可能)
  • 施術部位を強くこする・刺激を与える
  • 施術直後の激しい運動・長時間の入浴・飲酒(血行促進により赤みが悪化する可能性)
  • 日焼け止めを塗らずに外出(炎症後色素沈着のリスクが高まる)

7. 受けられない方・注意事項

以下に該当する方は施術を受けられない場合があります。最終的な適応の可否は医師の診察で判断します。

  • 妊娠中の方
  • ケロイド体質の方
  • 施術を希望する部位に強い炎症・感染症がある方

また、キュアジェットは公的医療保険適用外の自由診療です。料金は部位・施術者(医師/看護師)・コース内容によって異なりますので、詳しくは各院の施術ページまたは診察時にご確認ください。

8. まとめ

まとめ|キュアジェットによるクレーター治療について皮膚科専門医にご相談を

ニキビ跡のクレーター(萎縮性瘢痕)は真皮の線維性癒着が原因で自然には改善しにくい状態ですが、キュアジェットの針を使わないマイクロサブシジョン+薬剤導入によって、改善が期待できます。

  • ポイント1:キュアジェットはエアジェット(空気圧)で皮下の癒着を剥がし、凹みを持ち上げる「マイクロサブシジョン」を針なしで行う
  • ポイント2:4週ごとに3〜5回が目安。重度のクレーターはサブシジョンとの併用も検討される
  • ポイント3:ダウンタイムは比較的短い傾向だが個人差あり。赤み・内出血が数日〜1週間程度続くことがある
  • ポイント4:公的医療保険適用外の自由診療。料金は診察時にご確認ください
  • ポイント5:適応・効果には個人差があるため、最終的な治療方針は医師の診察を受けた上でご判断ください

千里中央・豊中・吹田エリアでクレーター治療をご検討の方は、千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科(千里中央駅から徒歩約5分)の皮膚科専門医・医学博士による診察をお気軽にご利用ください。

ニキビ跡・クレーター・毛穴のお悩みはキュアジェット対応の花ふさ皮ふ科・美容皮膚科へ

ニキビ跡のクレーターは自己流のケアでは改善しにくいことがあります。早めに皮膚科・美容皮膚科にご相談ください。

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FAQ(よくある質問)

Q1:キュアジェットでクレーターは完全に消えますか?

A.
キュアジェットによってクレーターの改善が期待できますが、「完全に消える」と断定することはできません。クレーターの種類(アイスピック型・ボックス型・ローリング型)や深さ、肌の状態によって効果には個人差があります。複数回の施術を継続することで、段階的な改善が期待できるとされています。詳しくは医師の診察でご相談ください。

Q2:キュアジェットは何回受ければ効果が出ますか?

A.
4週間ごとに3〜5回の施術が目安とされています。軽度のクレーターや毛穴の開きであれば3回程度から変化を感じる方もいますが、回数・効果には個人差があります。重度のクレーターでは、サブシジョンとの併用治療が推奨されることもあります。

Q3:キュアジェットのダウンタイムはどのくらいですか?

A.
施術後に赤み・腫れ・点状出血・ヒリヒリ感が一時的に出ることがあります。赤みや腫れはおおむね数日〜1週間(7〜10日)程度で自然に治まる傾向がありますが、個人差があります。コンタクトモードでは内出血が出ることがあり、通常は1週間程度で改善します。翌日からメイクが可能です。

Q4:針が怖いのですが、キュアジェットは痛くないですか?

A.
キュアジェットは針を使わないニードルフリーの機器です。施術前に表面麻酔クリームを塗布して痛みを軽減します。コンタクトモードはトーニングモードよりも痛みを感じやすい傾向がありますが、麻酔クリームによって多くの方が施術を受けられています。痛みの感じ方には個人差があります。

Q5:ダーマペンやサブシジョンとキュアジェットはどう違いますか?

A.
ダーマペンは極細の針で微細な傷を作り、肌の創傷治癒力を促す治療です。サブシジョンは針を用いて皮下の線維性癒着を直接剥離する治療です。キュアジェットはこれらと異なり、針を使わずエアジェット(空気圧)でマイクロサブシジョンと薬剤導入を同時に行います。金属アレルギーが心配な方にも対応しやすいのが特徴です。どの治療が適しているかは、クレーターの種類・深さ・肌の状態によって異なるため、医師の診察でご相談ください。

Q6:キュアジェットを受けられない人はどんな方ですか?

A.
妊娠中の方、施術を希望する部位に強い炎症や感染症がある方は施術を受けられません。ケロイド体質の場合は医師と要相談になります。その他の疾患や服薬中の方は、事前に医師へご相談ください。最終的な適応の可否は医師の診察で判断します。

Q7:キュアジェットの料金はいくらですか?

A.
キュアジェットは公的医療保険適用外の自由診療です。料金は施術部位・コース(単回/複数回コース)・施術者(医師/看護師)によって異なります。具体的な費用については、各院の施術ページまたは診察時にご確認ください。