アビクリア(AviClear)は2025年3月から日本に導入された
ニキビ・脂腺分泌過多の原因となる脂腺をターゲットとしたレーザーです。
千里中央花ふさ皮ふ科にも、繰り返す難治のニキビや脂性肌に悩む20~40代の方々が毎日受診されており、
遠方からいらっしゃる方も珍しくありません。
本記事では、
実際にアビクリアを全国に先がけて2025年3月から4月末まで2ヶ月間照射した医師が
アビクリアによる治療を受ける前に知っておきたいポイントを丁寧に解説していきます。
アビクリアとは何か、その効果や特徴について
施術中の注意点や施術後の副作用の実態について解説します。
さらに、ダウンタイムを軽減するアフターケア・注意点も紹介します。
アビクリアとは?ニキビへの効果と特徴
アビクリアは、中等度から重度のニキビに対する長期治療用に開発された医療用レーザー機器です。
アメリカFDA(食品医薬品局)で初めて承認されたニキビ専用のレーザー治療機でもあり、
2025年に日本に初導入されました。
千里中央花ふさ皮ふ科も全国に先がけて2025年3月から施術を開始しています。
アビクリアは1726nmという脂腺に反応する波長のレーザー光を照射し、
ニキビの原因である皮脂腺に直接ダメージを与えます。
これによって皮脂の分泌を抑制し、
①現在できているニキビを減少
②新たなニキビの発生を予防する効果
といった効果が期待できます。
アビクリア施術中の注意点
アビクリアの具体的な施術の様子について気になる方も多いのではないでしょうか。
施術中に気をつけていただきたいポイントをご紹介します。
痛みについて
施術中の痛みは、公式では「輪ゴムで弾かれたような刺激」と表現されます。
アビクリアは皮脂や油に反応するため、油を含む麻酔クリームが使用できず
リドカインテープ(商品名ペンレステープ)などの麻酔テープは使用可能となっています。
そのため、冷却システムのおかげで痛みは大幅に軽減されてはいるものの、
多少の痛みを伴います。
実際に施術を受けた患者さんからは
「痛みは脱毛(レーザー脱毛)のような感じだった」
「採血用の針で刺されるような痛みだった」
といった声がありました。
照射時の圧迫感
アビクリアは、先端をしっかり患部に押さえつけることでレーザーが照射されるため、
圧迫感を感じる方がいらっしゃいます。これは照射のために必要な負荷となります。
鼻の整形をされている方は、事前に申告をすることをおすすめします。
アセトン臭(独特なニオイ)について
アビクリア施術ではレーザーを当てる前に皮脂の脱脂処理を行います。
顔の皮脂を完全に拭き取るためにアセトン(有機溶剤の一種)を使用しており、
独特のツンとした臭いを感じることがあります。
アセトンはマニキュアの除光液にも含まれる物質で、揮発性が高く強い匂いを放ちます。
患者さんにはしっかり目をつぶっていただき、口も閉じて頂く必要があります。
アセトンが垂れて鼻に入らないように、鼻の穴に綿球を入れることもあります。
施術後のダウンタイムは?その実態と症状
多くの患者さんが、施術翌日から普段通りの生活ができると言われるほど
赤みや腫れはほとんどないことから、
「アビクリアはダウンタイムがほとんどない」と謳われています。
しかし、「ダウンタイムが少ない」とはいえ全く何も起こらないわけではありません。
ここでは
アビクリア施術後に実際に千里中央花ふさ皮ふ科で施術開始から
2ヶ月で経験したダウンタイムの実態を解説します。
施術直後から数日間〜1週間程度、以下に挙げられるような副作用が生じることがあります。
鼻周りの水ぶくれ・火傷リスクに要注意
アビクリアは肌のダメージが少ない安全性の高い施術ですが、
それでもまれにやけど(熱傷・やけど)が生じる可能性はゼロではありません。
特に注意したいのが鼻周りのやけどリスクです。
鼻の皮膚は他の部位に比べて脂腺が発達しており、
さらに骨や軟骨に近く熱がこもりやすいためです。
稀に水ぶくれ・軽い火傷になる方がいらっしゃいます。
ダウンタイムを軽減する方法とアフターケアの注意点
アビクリア施術後のダウンタイム症状を最小限に抑え、肌を早く落ち着かせるためには適切なアフターケアが重要です。
そこで、千里中央花ふさ皮ふ科での施術後の注意点やダウンタイムを軽減する具体的なケア方法をご紹介します。
■施術当日はできるだけ照射部位を冷やす
■直射日光は避け、UV対策をしっかりと行う
■肌を擦ったりするなど、摩擦は避けてしっかり保湿をしてスキンケアを徹底する
■アダパレンゲル(ディフェリンゲル)や過酸化ベンゾイル(ベピオ)、レチノール、ピーリング製剤などのピーリング効果のある薬剤は施術数日は使用を控える
■やけどの症状(水ぶくれ、体液が出る、痛みが数日続く)があれば早めに施術を受けたクリニックに相談する
まとめ
アビクリア施術後のダウンタイムや注意点についてのポイントです。
- アビクリアの効果と特徴
アビクリアは中等度から重度のニキビや皮脂分泌過多に対する治療レーザーで、皮脂腺に直接ダメージを与え、ニキビの発生を予防します。 - 施術中の注意点
麻酔テープの使用も可能ですが、多少の痛みは発生します。
また、レーザー照射中には圧迫感、アセトン臭を感じることがあります。 - 施術後のダウンタイム
施術後の赤みや腫れはほとんどなく、通常の生活を送れる一方で、まれに鼻周りのやけどのリスクが生じることがあります。 - アフターケアのポイント
冷却、UV対策、保湿を徹底し、施術後数日はピーリング効果のある薬剤の使用を控えることが重要です。
やけどの症状が出た場合は早めにクリニックに相談しましょう。
これらの注意点を守ることで、アビクリアのダウンタイムをできるだけ最小限に抑えて、治療をより安全に受けることが可能になります。
アビクリアによる施術をご希望される方はぜひ一度、千里中央花ふさ皮ふ科の美容カウンセリングをお受けください。
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