眼瞼下垂(がんけんかすい)とは、上まぶたが下がって瞳孔(黒目)にかかり、視野が狭くなる状態のことです。「保険が使えるのか、それとも自費になるのか」は、多くの患者さんが最初に気になるポイントではないでしょうか。結論からお伝えすると、視野障害など機能的な問題がある場合は保険診療の対象となる可能性がありますが、美容目的の場合は自由診療(自費)となります。本記事では、保険適用の基準・具体的な料金・よくある誤解まで、皮膚科専門医・医学博士の花房崇明理事長が監修のもとわかりやすく解説します。

監修者:花房 崇明

監修医師

理事長:花房 崇明(はなふさ たかあき)

[ 資 格 ]

・医学博士(大阪大学大学院) / 日本皮膚科学会皮膚科専門医

・日本アレルギー学会アレルギー専門医 / 日本抗加齢医学会専門医

・難病指定医

[ 所属学会 ]

・日本皮膚科学会 / 日本アレルギー学会 / 日本臨床皮膚科医会 / 日本美容皮膚科学会 / 日本抗加齢医学会 等

目次

眼瞼下垂とは?保険適用の大前提

眼瞼下垂症(がんけんかすいしょう)は、上まぶたを持ち上げる上眼瞼挙筋(じょうがんけんきょきん)や、その腱膜(けんまく)の働きが低下することで上まぶたが下がってしまう状態です。主な症状には以下のものがあります。

  • 視野が上方・前方に狭くなる
  • 眠そう・疲れた印象に見える
  • 無意識に額(おでこ)にシワを寄せてまぶたを持ち上げようとする
  • 肩こり・頭痛・疲れ目が続く

眼瞼下垂は自然に良くなることは少なく、多くの場合は徐々に進行します。早めに専門医に相談することが大切です。

保険適用の大前提:眼瞼下垂の手術が健康保険の適用となるのは、「機能的な問題(視野障害など)がある」と医師が判断した場合に限られます。見た目を改善したいだけの美容目的では、保険は適用されません。

保険適用の具体的な基準

保険適用かどうかは、医師による診察・検査の結果をもとに判断されます。主な判断基準は以下のとおりです。

① まぶたの下垂量(瞳孔との位置関係)

上まぶたの縁が瞳孔上縁(黒目の上端)にかかっている、またはそれより下がっている状態が目安の一つとされています。下垂量が2mm以上の場合に手術適応と判断されることが多いとされています。

② 視野検査・機能評価

視野検査などで上方視野の狭窄(きょうさく:視野が狭くなること)が確認された場合、機能障害として保険診療の根拠となります。

③ 原因疾患の有無

重症筋無力症(じゅうしょうきんむりょくしょう)・動眼神経麻痺・ホルネル症候群など、神経・筋疾患が原因の眼瞼下垂も保険診療の対象です。これらが疑われる場合は、内科・神経内科との連携が必要になることがあります。

最終的に保険適用かどうかは、診察時に医師が総合的に判断します。ご自身での判断は難しいため、まず専門医への受診をおすすめします。

保険診療と自費診療の境界線

「保険が使えるか、自費になるか」の境界線を表で整理します。

ケース診療区分主な理由
視野障害を伴う腱膜性眼瞼下垂保険診療機能的問題あり
先天性眼瞼下垂(視機能への影響あり)保険診療機能的問題あり
重症筋無力症・神経疾患による下垂保険診療原因疾患の治療
美容目的の二重形成・若年での美容改善自由診療機能的問題なし
視野障害のない軽度のたるみ改善自由診療美容的改善が主目的

※公的医療保険適用外の自由診療については、別途費用が発生します。

当院の料金(保険・自費)

千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科では、料金を明確にお伝えすることを大切にしています。

保険診療(3割負担の場合の目安)

手術範囲3割負担(目安)1割負担(目安)
両目約40,000円約13,000円
片目約20,000円約7,000円

※上記は手術料の目安です。初診料・検査料・薬剤料などが別途加算される場合があります。実際の負担額は診察時にご確認ください。

高額療養費制度の対象となる場合もあります。月ごとの医療費が一定額を超えた場合、超過分が払い戻される制度です。詳しくはご加入の健康保険組合または市区町村窓口へお問い合わせください。

症例写真・治療の流れの詳細はこちらをご覧ください。

眼瞼下垂が気になる方は早めの相談を

当院では皮膚科×形成外科の両視点で眼瞼下垂手術に対応しています。保険診療(両目40,000円程度〜・3割負担時)。形成外科の予約枠からご相談ください。

形成外科のWEB予約はこちら

費用に含まれるもの・含まれないもの

保険診療の費用に含まれる主なもの

  • 手術料(挙筋腱膜前転術など)
  • 術前の視野検査・診察料
  • 手術当日の薬剤・材料費
  • 術後の定期診察(保険診療範囲内)

別途費用が生じる可能性があるもの

  • 美容目的の追加治療(二重のデザイン調整など)
  • 自由診療の内服薬・外用薬
  • 駐車場代(当院は9台完備・有料の場合あり)

【やってはいけないNG行動】

  • 「保険で二重を作ってもらえる」と思い込んで受診する(美容目的は保険適用外です)
  • インターネットの情報だけで自己判断し、受診を先延ばしにする
  • 眼科・形成外科への受診を迷って放置する(症状は進行することがあります)

保険適用に関するよくある誤解

誤解①「まぶたが下がっていれば全員保険適用」

まぶたのたるみや軽度の下垂でも、視野障害などの機能的問題が確認されない場合は保険適用とならないことがあります。診察・検査を経て医師が判断します。

誤解②「美容外科で受ければ保険が使える」

受診する診療科(形成外科・眼科・美容外科)に関わらず、保険適用の基準は同じです。機能的問題がなければどこで受けても自費となります。

誤解③「目薬やトレーニングで治る」

目のトレーニングや点眼薬で一時的に見開きが改善することはあっても、腱膜の緩みそのものを根本的に改善するには手術が標準的な治療法とされています。

誤解④「手術は怖いから受けたくない」

眼瞼下垂は徐々に進行する傾向があります。肩こり・頭痛・疲れ目などの症状が続く場合は、早めに専門医へご相談されることをおすすめします。

受診の流れとセルフチェックリスト

こんな症状がある方はご相談を

以下の項目に当てはまる方は、眼瞼下垂症の可能性があります。一度専門医の診察を受けることをおすすめします。

  • 上方の視野が狭くなってきた気がする
  • 無意識に眉を上げてものを見ている
  • おでこにシワが増えた、または深くなった
  • 夕方になると特にまぶたが重くなる
  • 肩こり・頭痛・疲れ目が慢性化している
  • コンタクトレンズを長年使用しており、まぶたの下がりが気になる
  • 左右のまぶたの高さが非対称になってきた

受診の流れ(当院の場合)

  • ① WEB予約:形成外科枠でオンライン予約(待ち時間短縮のため予約推奨)
  • ② 初診・問診:症状・経過・既往歴などをお聞きします
  • ③ 診察・検査:まぶたの状態・視野検査などで保険適用の可否を判断
  • ④ 治療方針のご説明:保険診療か自費診療か、手術内容・料金を丁寧にご説明
  • ⑤ 手術・術後管理:手術後も定期的な経過観察を行います

千里中央駅から徒歩約5分の千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科では、皮膚科専門医×形成外科の両視点で眼瞼下垂の診察・治療に対応しています。豊中・吹田エリアからもアクセスしやすい立地です。

治療の流れや症例の詳細はこちらの専用ページもあわせてご覧ください。

まとめ

まとめ|眼瞼下垂の保険適用は「機能的問題」がポイント

眼瞼下垂の手術が保険適用になるかどうかは、視野障害などの機能的問題の有無によって決まります。美容目的の場合は自由診療(自費)です。

  • 保険適用の目安:瞳孔にまぶたがかかる・視野が狭くなるなど機能的問題がある場合
  • 当院の料金(3割負担):両目約40,000円・片目約20,000円(目安)
  • 高額療養費制度:一定額を超えた場合は払い戻しを受けられる場合があります
  • 美容目的は自費:二重形成など美容的改善が主目的の場合は保険適用外
  • 放置は禁物:眼瞼下垂は進行性のため、気になる症状があれば早めに受診を

※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としています。最終的な診断・治療方針は、必ず医師の診察を受けたうえでご判断ください。

監修:花房 崇明(千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科 理事長/医学博士(大阪大学大学院)/日本皮膚科学会皮膚科専門医/日本アレルギー学会アレルギー専門医/日本抗加齢医学会専門医/難病指定医)

大阪で眼瞼下垂手術のご相談は花ふさ皮ふ科へ

保険診療(両目40,000円程度〜・3割負担時)で対応。皮膚科専門医×形成外科の両視点で診察します。形成外科の予約枠からご相談ください。

形成外科のWEB予約はこちら

FAQ(よくある質問)

Q1:眼瞼下垂の手術は必ず保険が適用されますか?

A.
いいえ、必ずしも保険が適用されるわけではありません。視野障害など機能的な問題が確認された場合に保険診療の対象となります。美容目的や機能的問題がない軽度の下垂は自由診療(自費)となります。保険適用かどうかは診察・検査を経て医師が判断しますので、まず受診してご確認ください。

Q2:保険適用の場合、具体的にいくらかかりますか?

A.
当院では3割負担の場合、両目で約40,000円・片目で約20,000円が手術料の目安です(初診料・検査料・薬剤料などが別途加算される場合があります)。1割負担の場合は両目約13,000円・片目約7,000円が目安です。また、高額療養費制度が適用できる場合もありますので、詳しくはご加入の健康保険組合へお問い合わせください。

Q3:コンタクトレンズを長年使っていますが、保険は使えますか?

A.
コンタクトレンズの長期装用は、挙筋腱膜が緩む原因の一つとされています。コンタクト使用歴があっても、視野障害など機能的な問題が確認されれば保険診療の対象となる可能性があります。ただし、あくまで診察・検査による医師の判断が必要です。

Q4:「二重にしたい」という希望でも保険は使えますか?

A.
二重形成など美容的な改善が主な目的の場合は、保険適用外(自由診療)となります。ただし、眼瞼下垂の手術を行う際に結果として二重のラインが形成されることはあります。詳細は診察時にご相談ください。なお、自由診療は公的医療保険適用外となります。

Q5:眼瞼下垂は目薬やトレーニングで改善できますか?

A.
目のトレーニングや点眼薬で一時的に見開きが改善することはあっても、緩んだ挙筋腱膜そのものを根本的に改善するには手術が標準的な治療法とされています。症状が進行性であることが多いため、気になる場合は早めに専門医にご相談されることをおすすめします。

Q6:千里中央以外(豊中・吹田)からでも受診できますか?

A.
はい、豊中・吹田エリアをはじめ、広く患者さんをお迎えしています。千里中央駅から徒歩約5分、駐車場も9台完備しておりますので、公共交通機関・お車どちらでもアクセスいただけます。WEB予約システムをご利用いただくと待ち時間を短縮できますのでご活用ください。