SCCA2(エスシーシーエーツー)とは、アトピー性皮膚炎の重症度・病勢(活動性)を血液で調べるマーカーです。採血1本で測定でき、治療がうまくいっているかどうかを客観的な数値で「見える化」する補助的な指標として活用されています。アトピーを診断するための検査ではなく、あくまでも重症度や治療効果を評価するためのものです。「お子さんのアトピーでSCCA2を測ると言われた」「結果の数値が気になる」という保護者の方に向けて、皮膚科専門医・アレルギー専門医の資格を持つ花房崇明理事長(医学博士・大阪大学大学院)が監修し、わかりやすく解説します。

監修者:花房 崇明

監修医師

理事長:花房 崇明(はなふさ たかあき)

[ 資 格 ]

・医学博士(大阪大学大学院) / 日本皮膚科学会皮膚科専門医

・日本アレルギー学会アレルギー専門医 / 日本抗加齢医学会専門医

[ 所属学会 ]

・日本皮膚科学会 / 日本アレルギー学会 / 日本美容皮膚科学会 等

目次

SCCA2とは?名前の「癌」はがん検査の意味ではない

SCCA2は正式名称を「扁平上皮癌関連抗原2(Squamous Cell Carcinoma Antigen 2)」といい、タンパク質の分類名としてはSERPINB4とも呼ばれます。名前に「癌(がん)」という字が含まれているため驚かれる保護者の方も多いのですが、ここでの検査はがんを調べるものではありません。アトピー性皮膚炎における皮膚のアレルギー性炎症(Th2型炎症)が起きると産生が増えることが知られており、アトピーの重症度・病勢の指標として用いられています。

【ポイント】SCCA2の「癌」はタンパク質の分類上の名称に由来するものです。お子さんにSCCA2検査を勧められても、がんを疑っているわけではありませんのでご安心ください。アトピー性皮膚炎の炎症の強さを血液で把握するための検査です。

SCCA2の役割|アトピーの「重症度・治療効果」を見える化する

SCCA2検査の主な役割は、アトピー性皮膚炎の重症度や治療効果を客観的な数値で評価することです。以下の点を理解しておくと、検査結果を正しく受け取ることができます。

SCCA2でわかること・わからないこと

  • わかること:現在の皮膚のアレルギー炎症の強さ(病勢)の目安、治療前後の変化(効果判定)
  • わからないこと:アトピー性皮膚炎かどうかの診断(診断は症状・経過・皮疹の分布などからの臨床診断です)

治療がうまくいっている場合は数値が下がる傾向があり、症状が悪化している場合は上がる傾向があります。ただし、1回の値だけで判断するのではなく、経過(推移)を追うことが大切です。また数値だけで治療方針を決めるものではなく、必ず症状・皮疹の状態と合わせて医師が総合的に判断します。

SCCA2はアトピーの「診断検査」ではなく「重症度・治療効果の補助指標」です。数値が高いからといってアトピーと診断されるわけではなく、数値が正常範囲でもアトピーが否定されるわけでもありません。診断・治療方針は必ず医師の診察によって判断されます。

アトピー性皮膚炎の原因や治療法の全体像については、アトピー性皮膚炎の原因・最新治療もあわせてご参照ください。

小児(15歳以下)でSCCA2が有用とされる理由

アトピー性皮膚炎の重症度マーカーとして代表的なものにTARC(タルク)がありますが、TARCは乳幼児期に基準値が高く、年齢によって大きく変動するという特徴があります。そのため、小さなお子さんではTARCの値だけでは解釈が難しい場面があるとされています。

一方、SCCA2は小児のアトピー重症度を反映しやすいとされており、特に15歳以下のお子さんの病勢評価に役立つと考えられています。千里中央・豊中・吹田エリアで小児アトピーの診療を行う当院でも、15歳以下のお子さんに対してSCCA2を測定し、数値の推移を治療の参考にしています。

子どものアトピーで血液検査を行う意義

お子さんのアトピーは、皮膚の状態だけでは「良くなっているのか・悪化しているのか」の判断が難しい場合があります。SCCA2のような客観的な数値を経過とともに追うことで、治療効果を保護者の方にも数値でお伝えしやすくなるというメリットがあります。もちろん数値はあくまで補助的な情報であり、皮膚の状態・かゆみ・生活への影響なども含めた総合的な評価が大切です。

SCCA2とTARCの違い|比較表で整理

SCCA2とTARCはどちらもアトピー性皮膚炎の重症度を反映する血清マーカーですが、それぞれ特徴が異なります。どちらを用いるか、あるいは両方を組み合わせるかは、お子さんの年齢や状況に応じて医師が判断します。

項目SCCA2TARC
正式名称扁平上皮癌関連抗原2(SERPINB4)胸腺活性化調節ケモカイン(CCL17)
反映するもの皮膚のアレルギー炎症(Th2型炎症)の強さ皮膚のアレルギー炎症(Th2型炎症)の強さ
小児での特徴小児の重症度を反映しやすいとされる乳幼児期は基準値が高く年齢変動が大きい
主な用途特に小児(15歳以下)の重症度・治療効果評価成人・小児のアトピー重症度・治療効果評価
関係性両者は補完的。使い分け・組み合わせは医師が判断

両マーカーはいずれも「アトピーの診断」ではなく「重症度・治療効果の補助的評価」のためのものです。検査結果の解釈は必ず担当医にご確認ください。

【数値の取り扱いで注意したいこと】

  • インターネットで見た数値と自分のお子さんの数値を単純に比較しない(測定系・年齢で基準が異なります)
  • 1回の数値だけで「治った」「悪化した」と判断しない(経過の推移が重要です)
  • 数値だけを根拠に自己判断で薬を増減しない

基準値・数値の考え方と注意点

基準値は「一概に言えない」理由

SCCA2の基準値(正常範囲)は、測定に使う試薬・機器(測定系)やお子さんの年齢などによって異なります。そのため、本記事では特定の数値をカットオフとして断定することはしていません。検査結果を受け取ったら、必ず担当医に「この数値はどういう意味か」「前回と比べてどうか」を確認するようにしてください。

数値の「高い・低い」をどう見るか

一般的な傾向として、アトピーの炎症が強い時期は値が高くなり、治療によって炎症が落ち着いてくると値が低下する傾向があるとされています。ただし、値だけで治療の成否を判断するものではなく、皮膚の状態・かゆみの程度・睡眠への影響など、生活の質も含めた総合的な評価が重要です。

アトピーの薬の種類や使い方については、アトピーの薬|外用・内服の種類もご参照ください。また、症状がひどい時の対処についてはアトピーがひどい・効かないときの対処もあわせてご覧ください。

【数値よりも「経過の推移」が大切】
SCCA2は1回の値よりも、定期的に測定して値の変化(推移)を追うことが治療管理に役立ちます。「前回より下がった=治療が奏功している可能性がある」「前回より上がった=炎症が強まっているサインかもしれない」という形で、医師と一緒に経過を確認しましょう。

保険適用と当院(花ふさ皮ふ科グループ)での診療

SCCA2の測定は保険診療の中で行うことができます(公的医療保険適用)。自費での追加費用は原則不要です(保険診療の自己負担割合に応じた費用はかかります)。

花ふさ皮ふ科グループでは、3院すべてで15歳以下のアトピー性皮膚炎のお子さんにSCCA2を測定しています。皮膚科専門医とアレルギー専門医のダブル資格を持つ医師が、数値と皮膚の状態を合わせて評価しながら治療をサポートします。

  • 千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科(大阪府豊中市上新田/千里中央・豊中・吹田エリア)
  • 江坂駅前花ふさ皮ふ科・美容皮膚科(吹田市江の木町/江坂駅から徒歩約1分)
  • みのお花ふさ皮ふ科・美容皮膚科(大阪府箕面市西宿/箕面萱野駅直結)

千里中央院は千里中央駅から徒歩約5分、駐車場も完備しており、豊中・吹田エリアからも通いやすい立地です。お子さんのアトピーでお悩みの保護者の方は、まずはお気軽にご相談ください。

アトピー診療・SCCA2測定は、花ふさ皮ふ科グループ3院で受けられます

  • 千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科(千里中央・豊中・吹田/保険診療・15歳以下でSCCA2測定)
  • 江坂駅前花ふさ皮ふ科・美容皮膚科(江坂駅から徒歩約1分・吹田/保険診療・15歳以下でSCCA2測定)
  • みのお花ふさ皮ふ科・美容皮膚科(箕面萱野駅直結・箕面・茨木・池田/保険診療・15歳以下でSCCA2測定)

いずれも理事長・皮膚科専門医/アレルギー専門医・難病指定医の監修のもと、お子さまのアトピー性皮膚炎の重症度・治療効果をSCCA2などの数値で確認しながら、保険診療で治療を行います。

お子さまのアトピー、重症度を血液で「見える化」しませんか(保険診療・3院)

SCCA2は、お子さま(15歳以下)のアトピー性皮膚炎の重症度・治療効果を血液で確認できる検査です。花ふさ皮ふ科グループ3院(皮膚科専門医・アレルギー専門医)では、3院とも15歳以下でSCCA2を測定し、数値を見ながら治療を進めています。通いやすい院の保険予約からどうぞ。

千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科

千里中央・豊中・吹田 小児アトピーを保険でWEB予約 アトピー性皮膚炎の詳細

江坂駅前花ふさ皮ふ科・美容皮膚科

江坂駅 徒歩1分・吹田 小児アトピーを保険でWEB予約 皮膚科のご案内

みのお花ふさ皮ふ科・美容皮膚科

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まとめ

まとめ|SCCA2はお子さんのアトピー管理を数値でサポートする指標

SCCA2(扁平上皮癌関連抗原2/SERPINB4)は、アトピー性皮膚炎の重症度・治療効果を血液で評価する補助マーカーです。名前に「癌」とありますがガン検査ではありません。以下のポイントを覚えておきましょう。

  • 診断ではなく重症度・治療効果の指標:アトピーかどうかの診断は症状・経過からの臨床診断です
  • 小児(15歳以下)で有用:TARCは乳幼児で基準値が高く変動しやすいため、SCCA2が小児の病勢評価に役立つとされています
  • TARCと補完的な関係:どちらを使うか・組み合わせるかは年齢や状況に応じて医師が判断します
  • 基準値は一概に言えない:測定系・年齢で異なるため、数値の解釈は担当医に確認してください
  • 1回の値より「経過の推移」が大切:定期的に測定して変化を追うことが治療管理に役立ちます
  • 保険診療で測定可能:花ふさ皮ふ科グループ3院すべてで15歳以下のお子さんに対応しています

最終的な診断・治療方針はお子さんの症状や経過を踏まえた医師の診察によって決まります。数値だけでなく、皮膚の状態・生活への影響も含めた総合的な評価を大切にしています。気になることがあれば、お気軽に皮膚科専門医にご相談ください。

監修:花房 崇明(理事長・医学博士〈大阪大学大学院〉・日本皮膚科学会皮膚科専門医・日本アレルギー学会アレルギー専門医・日本抗加齢医学会専門医)

治療効果を数値で確認しながら。お子さまのアトピーは3院でご相談を

SCCA2やTARCなどの数値は、症状とあわせて医師が総合的に判断します。「ちゃんと良くなっているか数値でも確かめたい」という方は、千里中央・江坂・みのおの3院へ。検査の要否・基準値の解釈・治療方針は医師の診察で決定します。

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FAQ(よくある質問)

Q1:SCCA2とは何ですか?がんの検査ですか?

A.
SCCA2(扁平上皮癌関連抗原2)は、アトピー性皮膚炎の重症度・病勢を血液で調べる補助マーカーです。名前に「癌」という字が含まれていますが、これはタンパク質の分類上の名称に由来するものであり、がん(悪性腫瘍)を調べる検査ではありません。お子さんのアトピーの炎症の強さを数値で把握するための検査ですので、ご安心ください。

Q2:SCCA2の基準値はいくつですか?数値が高いと危険ですか?

A.
SCCA2の基準値(正常範囲)は、測定に使う試薬・機器(測定系)やお子さんの年齢などによって異なるため、一概に「〇〇以上が異常」とは言えません。数値が高いほどアトピーの炎症が強い傾向がありますが、1回の値だけで判断するのではなく、経過の推移を追うことが大切です。検査結果の具体的な解釈は、担当の医師にご確認ください。

Q3:TARCとSCCA2の違いは何ですか?どちらが重要ですか?

A.
どちらもアトピー性皮膚炎の重症度を反映する血清マーカーですが、特徴が異なります。TARCは代表的なマーカーですが、乳幼児期は基準値が高く年齢による変動が大きいため、小さなお子さんでは解釈が難しい場面があります。一方、SCCA2は小児の重症度を反映しやすいとされており、特に15歳以下のお子さんの病勢評価に役立つとされています。どちらが「重要」というわけではなく、両者は補完的な関係にあります。どちらを使うか・組み合わせるかは、年齢や状況に応じて医師が判断します。

Q4:SCCA2検査は子どもだけが対象ですか?大人には使えませんか?

A.
SCCA2はアトピー性皮膚炎の重症度マーカーとして、特に小児(15歳以下)での有用性が注目されています。TARCが乳幼児期に値が高く変動しやすいという背景から、小児での活用が広まっています。大人のアトピーではTARCが代表的に用いられることが多いですが、具体的にどのマーカーを測定するかは担当医が判断します。当院(花ふさ皮ふ科グループ)では15歳以下のお子さんを対象にSCCA2を測定しています。

Q5:SCCA2検査は保険が適用されますか?費用はかかりますか?

A.
SCCA2の測定は公的医療保険が適用されます。保険診療の範囲内で行われるため、保険証をお持ちであれば自己負担割合(3割など)に応じた費用のみとなります。自費での追加費用は原則かかりません。詳しくは受診時にご確認ください。

Q6:SCCA2の検査は痛いですか?どのように行いますか?

A.
SCCA2の測定は通常の採血(血液検査)で行います。腕の静脈から少量の血液を採取するだけで、特別な処置は必要ありません。採血時の針を刺す痛みはありますが、検査自体はごく短時間で終わります。お子さんが採血を怖がる場合は、事前にスタッフにお伝えいただければ対応します。

Q7:SCCA2の数値が下がれば、アトピーが治ったということですか?

A.
数値が下がることは治療効果のひとつの目安になりますが、「数値が下がった=症状の改善」とは言えません。アトピー性皮膚炎は慢性的な経過をたどることが多く、数値と皮膚の状態・かゆみ・生活への影響などを総合的に評価して治療方針を決めます。自己判断で薬を中断したり減量したりせず、必ず担当医と相談しながら治療を継続してください。