粉瘤(ふんりゅう)の手術費用とは、皮膚の下にできた良性のできもの「粉瘤」を袋ごと摘出する手術にかかる医療費のことです。粉瘤の手術は健康保険が適用され、3割負担なら手術料そのものは約4,980〜24,960円、検査・診察を含めた総額でも多くは1〜2万円台が目安です。費用は「手術する部位」と「粉瘤の大きさ」で決まります。「費用が心配で受診をためらっている」という方に向けて、皮膚科専門医が料金の内訳と目安を正直に解説します。

監修者:花房 崇明

監修医師

理事長:花房 崇明(はなふさ たかあき)

[ 資 格 ]

・医学博士(大阪大学大学院) / 日本皮膚科学会皮膚科専門医

・日本アレルギー学会アレルギー専門医 / 日本抗加齢医学会専門医

[ 所属学会 ]

・日本皮膚科学会 / 日本アレルギー学会 / 日本美容皮膚科学会 等

目次

粉瘤の手術費用はいくら?【結論】

「首やお尻、顔にできたしこりが粉瘤と言われたけれど、手術の費用が心配で受診に踏み切れない」——そんな方は少なくありません。まず結論からお伝えします。

粉瘤手術の費用(結論)

  • 粉瘤の摘出手術は健康保険が適用されます(美容整形のような自由診療ではありません)
  • 3割負担なら、手術料そのものは約4,980〜24,960円
  • 診察・検査・お薬代を含めた総額でも、多くは1〜2万円台が目安
  • 費用は「部位」×「大きさ」で決まる

粉瘤の手術費用は、国が定めた診療報酬で金額が決まっています。そのためどのクリニックで受けても基本の料金は大きく変わりません。価格を左右するのはクリニックの方針ではなく、「手術する部位(顔や手足などの露出部か、背中などの非露出部か)」と「粉瘤の直径」の2点です。つまり、粉瘤の手術費用はあらかじめある程度見積もれるということです。

粉瘤手術にかかる費用の内訳

実際にお支払いいただく金額は「手術料」だけではありません。一般的に、以下の4つで構成されます。

① 診察料

初めて受診したときの初診料、2回目以降の再診料がかかります。当院(3割負担)の場合、初診850円・再診220円です。手術後は抜糸などでもう一度ご来院いただくため、再診料は通常1回分かかります。

② 検査費用(超音波エコー・病理検査など)

粉瘤は、見た目が似ている「脂肪腫」や、まれに悪性のできものと区別する必要があります。そのため、以下の検査を行うことがあります(3割負担)。

検査 費用(3割負担) 目的
超音波(エコー)検査 1,050円 しこりの正体・大きさ・深さをその場で確認
病理組織検査 3,030円 摘出した組織を調べ、良性であることを確認
採血 2,230円 強い炎症がある場合など、必要に応じて実施

エコーは診断のためにほぼ実施し、病理検査は手術を受けた場合に行うのが一般的です。採血はすべての方に必要なわけではありません。

③ 手術費用

費用の中心となる部分です。前述のとおり「部位 × 大きさ」で金額が決まります。次の章で料金表を掲載します。

④ お薬代・処方箋料

手術後は化膿止めや痛み止めを処方します。処方箋料は230円(3割負担)。お薬代は院外の調剤薬局でのお支払いとなり、内容により数百円程度が目安です。

【料金表】大きさ・部位別の手術費用と総額の目安

当院の手術費用は以下のとおりです。「露出部」は半袖・半ズボンで隠れない部分(顔・首・ひじから先・ひざから先など)、「露出部外(非露出部)」はそれ以外(背中・おなか・お尻・太ももなど)を指します。

露出部(顔・首・手足など)の手術費用

粉瘤の直径 3割負担 1割負担
2cm未満 4,980円 1,660円
2cm以上〜4cm未満 11,010円 3,670円
4cm以上 13,080円 4,360円

露出部外(背中・お尻・体幹など)の手術費用

粉瘤の直径 3割負担 1割負担
3cm未満 3,840円 1,280円
3cm以上〜6cm未満 9,690円 3,230円
6cm以上〜12cm未満 12,480円 4,160円
12cm以上 24,960円 8,320円

※上記は手術料のみの金額です。診察・検査・お薬代は別途かかります。
※診療報酬の改定や個々の状態により金額は変わることがあります。正確な費用は診察時にご説明します。

総額の目安(概算例)

検査・診察を含めた、初診から抜糸までの総額イメージです(いずれも3割負担)。

例1:顔にできた直径1.5cmの粉瘤(露出部・2cm未満)

項目 金額
初診料 850円
超音波エコー検査 1,050円
手術料 4,980円
病理組織検査 3,030円
処方箋料 230円
再診料(抜糸時) 220円
合計の目安 約10,360円(+薬局でのお薬代 数百円)

例2:背中にできた直径4cmの粉瘤(露出部外・3〜6cm未満)

項目 金額
初診料 850円
超音波エコー検査 1,050円
手術料 9,690円
病理組織検査 3,030円
処方箋料 230円
再診料(抜糸時) 220円
合計の目安 約15,070円(+薬局でのお薬代 数百円)

このように、粉瘤の手術は多くの場合1〜2万円台で受けられます。粉瘤の治療法や手術の流れについては、粉瘤手術の治療ページもあわせてご覧ください。

「炎症性粉瘤」になると費用は増える

費用を考えるうえで、最も大切なポイントがここです。

粉瘤は、放っておくと細菌感染を起こして赤く腫れ、痛み、膿がたまることがあります。これを「炎症性粉瘤(感染性粉瘤)」と呼びます。炎症を起こした粉瘤は、原則として一度の手術では終わりません。

段階 処置・手術 内容
1回目 切開排膿 たまった膿を出し、炎症を鎮める処置
待機期間 炎症が完全におさまるのを待つ(数週間〜数か月)
2回目 摘出手術 あらためて袋を取り除く根本治療

つまり処置と手術で来院が2段階になり、その分だけ費用も通院の手間も増えます。さらに、炎症で組織が傷むと袋をきれいに取りきるのが難しくなり、傷跡も大きくなりがちです。「痛くないうちの、小さいうちに取る」のが、費用面でも仕上がりの面でも最も有利だとお考えください。炎症を起こした粉瘤については感染性粉瘤の治療ページで詳しく解説しています。

放置は費用が高くつく|早めの受診が結局おトク

「いつか取ろう」と粉瘤を放置している間も、袋の中身は少しずつ溜まり続け、しこりは大きくなっていきます。料金表を見るとわかるとおり、粉瘤は大きくなるほど手術費用が上がる仕組みです。

  • 早めに受診 → 露出部2cm未満なら手術料4,980円(3割負担)
  • 大きく育ち、さらに炎症まで起こすと → 切開排膿+摘出手術の2段階で費用は数倍に

「費用が心配だから様子を見る」という判断は、実は将来の費用を増やしてしまうことが多いのです。

【費用を抑えようとして、かえって高くつくNG行動】

  • 自分で針を刺したり、絞り出したりする(炎症・感染を招き、治療費が増えます)
  • 市販薬で治そうと様子を見続ける(粉瘤は薬では治らず、その間に大きくなります)
  • 痛くないからと放置する(大きくなるほど手術費用が上がります)
  • 赤く腫れてから受診する(切開排膿+摘出の2段階になり費用が増えます)

気になるしこりは、小さく落ち着いているうちにご相談いただくのが、結果的にいちばん費用を抑えられます。

粉瘤の手術はどこで受ける?大阪・千里中央なら花ふさ皮ふ科

粉瘤の手術は何科?病院の選び方

粉瘤は「皮膚科」「形成外科」などで治療できますが、手術のクオリティ(傷跡の仕上がりや再発のしにくさ)はクリニックによって差が出ます。病院を選ぶときは、次の点を確認しましょう。

  • その場で診断できるか(超音波エコーを備えているか)
  • 日帰り手術に対応しているか(粉瘤手術で入院は通常不要です)
  • 傷跡に配慮した手術ができるか(形成外科の視点があるか)
  • 袋を残さず取りきれるか(再発を防げるか)

千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科グループの特長

当グループは、皮膚科医と形成外科医によるハイブリッド診療で粉瘤の治療を行っています。

  • 超音波エコーでその場で診断——しこりの正体・大きさ・深さを確認し、最適な治療方針をご提案します
  • 保険適用の日帰り手術——局所麻酔で行い、入院は不要です
  • 傷跡に配慮した術式——切除法・くり抜き法に対応し、部位や大きさに応じて傷跡を最小限にする方法を選択します
  • 経験豊富な形成外科専門医が在籍
  • 大阪府内に3院——通いやすい医院をお選びいただけます
  • 24時間WEB予約に対応
医院 アクセス 電話
千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科 「千里中央」駅より徒歩約5分 050-5212-5052
江坂駅前花ふさ皮ふ科・美容皮膚科 「江坂」駅より徒歩約1分 06-6368-1200
みのお花ふさ皮ふ科・美容皮膚科 「箕面萱野」駅直結 072-737-9912

粉瘤の費用や治療内容について、まずは一度ご相談ください。手術の術式について詳しく知りたい方は、あわせて以下のページもご覧ください。

まとめ

まとめ|粉瘤の手術は保険適用。早めの受診が費用面でも有利です

粉瘤の手術費用は、健康保険が使えるため決して高額ではありません。費用が心配で受診をためらううちに粉瘤が大きくなったり炎症を起こしたりすると、かえって費用がかさんでしまいます。

  • 保険適用:手術料は3割負担で約4,980〜24,960円、総額でも多くは1〜2万円台
  • 費用は「部位×大きさ」で決まる:どのクリニックでも基本料金は同じ
  • 炎症すると費用増:切開排膿+摘出の2段階になり通院回数も増える
  • 早期受診が結局おトク:小さいうちに取るのが費用・仕上がりともに有利

最終的な診断・治療方針・費用は必ず医師の診察を受けたうえでご判断ください。本記事は花房 崇明 理事長(医学博士・皮膚科専門医)の監修のもと作成しています。

大阪・千里中央・豊中・吹田・箕面で粉瘤の手術なら千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科グループへ

気になるしこりは、自己判断せず皮膚科専門医にご相談ください。WEB予約は24時間受付中です。

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FAQ(よくある質問)

Q1:粉瘤の手術に健康保険は使えますか?費用はいくらくらいですか?

A.
はい、粉瘤の摘出手術は健康保険の適用対象です。3割負担の場合、手術料はおよそ4,980〜24,960円で、診察・検査・お薬代を含めた総額でも多くのケースで1〜2万円台におさまります。費用は手術する部位と粉瘤の大きさによって決まります。

Q2:粉瘤の手術は日帰りでできますか?入院は必要ですか?

A.
局所麻酔による日帰り手術が可能で、入院は通常必要ありません。手術時間は粉瘤の大きさにもよりますが、おおむね10〜30分程度です。手術後はご自身で帰宅いただけます。

Q3:受診したその日に粉瘤の手術を受けられますか?

A.
粉瘤の大きさ・部位や混雑状況によっては当日の手術が可能な場合もありますが、検査の結果や手術枠の都合で後日となることもあります。まずは診察でご相談ください。

Q4:粉瘤の手術で高額療養費制度や医療費控除は使えますか?

A.
粉瘤手術の費用は数千円〜2万円台が中心で、高額療養費制度の自己負担限度額には届かないため、通常は対象になりません。一方、医療費控除はその年の世帯全体の医療費が合計10万円を超えた場合に対象となり得ますので、領収書は保管しておくとよいでしょう。

Q5:顔にできた粉瘤です。傷跡が心配ですが費用は変わりますか?

A.
顔などの露出部は料金区分が「露出部」となり、同じ大きさでも非露出部とは費用が異なります。当院では傷跡をできるだけ目立たせない術式を選択し、形成外科専門医が部位・大きさに応じて最適な方法をご提案します。

Q6:費用が心配なので粉瘤を放置しても大丈夫ですか?

A.
粉瘤は良性ですが自然には治らず、放置すると徐々に大きくなり、感染して赤く腫れることもあります。大きくなるほど手術費用は上がり、炎症を起こすと治療が2段階になって費用も通院回数も増えます。費用面でも、小さいうちの受診をおすすめします。