蕁麻疹(じんましん)とは、かゆみを伴う赤くくっきりとした皮膚のふくらみ(膨疹:ぼうしん)が突然あらわれ、多くは数時間〜1日以内に跡を残さず消えるのを繰り返す皮膚の病気です。子どもや赤ちゃんに多く、かぜなどの感染症が引き金になるケースが特に多いのが特徴です。

「突然ぶつぶつが出てきた」「かゆがって眠れない」「何度も繰り返す」——そんなお子さんの症状に不安を感じている保護者の方へ、皮膚科専門医・アレルギー専門医の資格を持つ医師が、原因・家庭でのケア・受診の目安をわかりやすく解説します。

監修者:花房 崇明

監修医師

理事長:花房 崇明(はなふさ たかあき)

[ 資 格 ]

・医学博士(大阪大学大学院) / 日本皮膚科学会皮膚科専門医

・日本アレルギー学会アレルギー専門医 / 日本抗加齢医学会専門医

・難病指定医

[ 所属学会 ]

・日本皮膚科学会 / 日本アレルギー学会 / 日本臨床皮膚科医会 / 日本美容皮膚科学会 / 日本抗加齢医学会 等

目次

1. 子供の蕁麻疹とは?症状の特徴

蕁麻疹は、皮膚の中にあるヒスタミンという物質が血管や神経に作用することで起こります。皮膚が赤く盛り上がり(膨疹)、強いかゆみをともなうのが典型的な症状です。

子供の蕁麻疹に見られる主な症状

  • 赤くくっきりとした盛り上がり(大きさはさまざま:数mm〜手のひら大)
  • 強いかゆみ(掻痒感:そうようかん)
  • 数時間〜24時間以内に跡を残さず消える(これが蕁麻疹の大きな特徴)
  • 場所が移動したり、新しい膨疹が次々と出たりすることがある
  • 顔・まぶた・唇が腫れることがある(血管性浮腫:けっかんせいふしゅ)

「消えたり出たりを繰り返す」のが蕁麻疹の特徴です。一度出た膨疹が数時間で消えても、別の場所に新たに出てくる場合は蕁麻疹が続いていると考えてください。「跡が残る」「1日以上同じ場所に残る」場合は別の皮膚疾患の可能性もあるため、皮膚科への受診をご検討ください。

2. 子供・赤ちゃんの蕁麻疹の原因

子どもの蕁麻疹の原因は多岐にわたりますが、かぜ(ウイルス・細菌感染)が最も多い誘因のひとつとされています。

子供に多い主な原因・誘因

分類 具体例 特徴
感染症 かぜ(ウイルス)、溶連菌、マイコプラズマなど 子どもに最も多い誘因。発熱後や感染回復期に出やすい
食べ物 卵・牛乳・小麦・魚介・ナッツ類など 食後1〜2時間以内に出やすい。ただし慢性では原因になりにくい
薬剤 解熱鎮痛薬(NSAIDs)、抗菌薬など 服薬後に出た場合は医師に相談
物理的刺激 こすれ・圧迫・寒冷・温熱・日光など 特定の状況で繰り返し出る場合に疑う
汗・運動 入浴後・運動後に小さな膨疹が多発 コリン性蕁麻疹と呼ばれるタイプ
悪化因子 疲労・睡眠不足・ストレス 直接の原因ではなく症状を悪化させる誘因

「蕁麻疹=食物アレルギー」とは限りません。特に繰り返す慢性の蕁麻疹では、原因が特定できないケース(特発性)が多いとされています。「何を食べたから出た」と決めつけて不必要な食事制限をするよりも、まず皮膚科・アレルギー科を受診して正しい評価を受けることが大切です。

また、蕁麻疹は感染症ではないため、人から人へうつる病気ではありません(ただし、感染症が引き金となって蕁麻疹が出ることはあります)。保育園・幼稚園のお友達にうつる心配はありませんので、過度に心配しすぎなくて大丈夫です。

3. 急性と慢性の違い

蕁麻疹は症状が続く期間によって分類されます。

種類 期間の目安 子供での特徴
急性蕁麻疹 6週間以内に治まる 子どもに多い。感染症が誘因のことが多く、多くは数日〜数週間で落ち着く
慢性蕁麻疹 6週間以上繰り返す 原因不明(特発性)が約70〜80%。根気よく薬でコントロールすることが重要

4. 家庭でできる対処法

お子さんに蕁麻疹が出たとき、家庭でできるケアのポイントをまとめます。

やってよいこと

  • 患部を冷やす:冷たいタオルや保冷剤(タオルで包む)で患部を冷やすとかゆみが和らぎやすいです
  • ゆったりした服を着せる:皮膚への摩擦・圧迫を減らすことで症状の悪化を防ぎます
  • 室温を涼しく保つ:体が温まるとかゆみが強くなりやすいため、過度な温めは避けましょう
  • 爪を短く切っておく:かきこわしによる皮膚の傷・感染を防ぎます

【やってはいけないNG行動】

  • 患部を強くかかせる・こすらせる(かきこわしで皮膚が傷つき、症状が悪化します)
  • 熱いお風呂・長湯(体が温まりすぎるとかゆみが増すことがあります)
  • 自己判断で市販のステロイド外用薬を塗り続ける(蕁麻疹にはステロイド外用薬はほとんど効果がなく、適切な治療が遅れる場合があります)
  • 原因と思い込んだ食品を無断で完全除去する(栄養バランスの偏りや、誤った除去につながることがあります)

5. すぐ受診・救急へ行くべきサイン

以下のような症状がある場合は、アナフィラキシー(重篤なアレルギー反応)の可能性があります。速やかに救急受診または救急車を呼んでください。

  • 呼吸が苦しそう、ゼーゼーしている、声がかすれる
  • 顔・まぶた・唇・のどが急激に腫れている
  • ぐったりしている、意識がもうろうとしている
  • 嘔吐・腹痛が強い
  • 顔色が青白い、唇が紫色になっている

エピペン®(アドレナリン自己注射薬)を処方されているお子さんは、上記症状が出たらためらわず使用し、すぐに救急車を呼んでください。

翌日〜数日以内に皮膚科・アレルギー科を受診すべき目安

  • 蕁麻疹が2〜3日以上続いている、または繰り返している
  • かゆみが強くて眠れない、日常生活に支障がある
  • 6週間以上断続的に症状が出ている(慢性蕁麻疹が疑われる)
  • 赤ちゃん(乳幼児)に初めて蕁麻疹が出た
  • 原因がわからず不安がある

6. 何科を受診すればいい?

子どもの蕁麻疹は、皮膚科またはアレルギー科が適しています。「皮膚科専門医」と「アレルギー専門医」の両方の資格を持つ医師がいるクリニックであれば、皮膚の状態とアレルギーの観点から総合的に評価してもらえるため安心です。

千里中央・豊中・吹田エリアでお子さんの蕁麻疹にお困りの場合は、千里中央駅から徒歩約5分の千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科へご相談ください。皮膚科専門医とアレルギー専門医のダブル資格を持つ医師が保険診療で対応しています。

7. 皮膚科での治療

蕁麻疹の治療の基本は、抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬の内服です。子どもにも使用できる薬剤が複数あり、年齢・体重・症状に応じて医師が選択します。

治療の流れ(一般的な例)

  • 第一選択:抗ヒスタミン薬の内服(保険診療)
  • 効果が不十分な場合:用量の調整や薬剤の変更を検討
  • 症状が落ち着いたら:薬を徐々に減らし、内服なしで症状が出ない状態を目指す
  • 重症・難治の慢性蕁麻疹:注射治療(オマリズマブ〈販売名:ゾレア〉など)を検討する場合がある

薬の効果や副作用には個人差があります。自己判断で服薬を中断したり、量を変えたりせず、必ず医師の指示に従ってください。治療のゴールは「内服なしで症状をコントロールできる状態を目指すこと」です。

8. 花ふさ皮ふ科グループでの診療

花ふさ皮ふ科グループ3院(千里中央・江坂・箕面)では、いずれも皮膚科専門医・アレルギー専門医(理事長:花房崇明 医学博士)の監修のもと、蕁麻疹の保険診療に対応しています。

各院の対応について

院名 所在地・アクセス 難治例への対応
千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科 大阪府豊中市上新田(千里中央・豊中・吹田)千里中央駅徒歩約5分 重症・難治の慢性蕁麻疹にゾレア(オマリズマブ)・デュピクセントの皮下注射治療にも対応
江坂駅前花ふさ皮ふ科・美容皮膚科 吹田市江の木町(江坂駅徒歩約1分) 難治例にオマリズマブを用いることがあり、必要に応じて総合病院へ紹介・連携
みのお花ふさ皮ふ科・美容皮膚科 大阪府箕面市西宿(箕面萱野駅直結) 難治例にオマリズマブを用いることがあり、必要に応じて総合病院へ紹介・連携

※注射治療(ゾレア・オマリズマブ・デュピクセントなど)の適応・費用・保険診療/自由診療の扱いは、症状や状態によって異なります。詳細は診察にてご確認ください。※自由診療となる場合は公的医療保険適用外となります。

お子さんの蕁麻疹が繰り返す、なかなか良くならないとお感じの場合は、ぜひ一度ご相談ください。豊中・千里中央・吹田エリアからご来院の患者さんも多く、駐車場9台完備で受診しやすい環境を整えています。

じんましんの診療は、花ふさ皮ふ科グループ3院で受けられます

  • 千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科(千里中央・豊中・吹田)
  • 江坂駅前花ふさ皮ふ科・美容皮膚科(江坂駅から徒歩約1分・吹田)
  • みのお花ふさ皮ふ科・美容皮膚科(箕面萱野駅直結・箕面・茨木・池田)

いずれも理事長・皮膚科専門医/アレルギー専門医の監修のもと、抗ヒスタミン薬による保険診療に対応。難治性の慢性じんましんに対する注射治療(ゾレアなど)にも対応・連携しています。通いやすい院をお選びいただけます。

9. まとめ

まとめ|子供の蕁麻疹は皮膚科・アレルギー科専門医にご相談を

子どもの蕁麻疹は、かぜなどの感染症が誘因となることが多く、多くの場合は適切な治療で症状のコントロールを目指せます。以下のポイントを覚えておきましょう。

  • 蕁麻疹の特徴:赤い盛り上がり(膨疹)が数時間〜1日以内に消えるのを繰り返す
  • 子どもに多い原因:感染症(かぜ等)が最多。食物・薬剤・物理的刺激なども
  • うつらない:蕁麻疹は感染症ではなく、人から人へうつる病気ではない
  • 家庭での対処:冷やす・かかせない・体を温めすぎない
  • すぐ救急へ:呼吸困難・顔の急激な腫れ・ぐったりは迷わず救急受診
  • 受診の目安:2〜3日以上続く・繰り返す・乳幼児の初発は皮膚科・アレルギー科へ
  • 治療の基本:抗ヒスタミン薬の内服(保険診療)。難治例は注射治療も選択肢

最終的な診断・治療方針はお子さんの状態を診た医師が判断します。気になる症状があれば、自己判断せず皮膚科・アレルギー科専門医にご相談ください。

監修:花房 崇明(理事長・医学博士〈大阪大学大学院〉・日本皮膚科学会皮膚科専門医・日本アレルギー学会アレルギー専門医・日本抗加齢医学会専門医・難病指定医)

くり返すじんましん・治らないかゆみは花ふさ皮ふ科グループへ

じんましんは原因の見極めと適切な内服が大切です。気になる症状は自己判断せず、皮膚科・アレルギー科の専門医にご相談ください。通いやすい院の保険診療WEB予約からどうぞ。

千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科

千里中央・豊中・吹田 WEB予約 じんましんの詳細

江坂駅前花ふさ皮ふ科・美容皮膚科

江坂駅 徒歩1分・吹田 WEB予約 じんましんの詳細

みのお花ふさ皮ふ科・美容皮膚科

箕面萱野駅 直結・箕面・茨木・池田 WEB予約 じんましんの詳細

FAQ(よくある質問)

Q1:子供の蕁麻疹は何日くらいで治りますか?

A.
急性蕁麻疹の場合、多くは数日〜数週間で症状が落ち着くことが多いとされています。ただし、6週間以上繰り返す場合は慢性蕁麻疹と分類され、根気よく薬でコントロールしていく治療が必要になります。症状が長引く・繰り返す場合は皮膚科・アレルギー科を受診してください。効果・経過には個人差があります。

Q2:赤ちゃん(乳幼児)に蕁麻疹が出ました。すぐ病院に行くべきですか?

A.
呼吸が苦しそう・顔やまぶたが急激に腫れている・ぐったりしているなどの症状がある場合は、すぐに救急受診または救急車を呼んでください。そのような症状がなく、かゆがっているだけであれば、翌日〜数日以内に皮膚科・アレルギー科を受診することをおすすめします。乳幼児の初発蕁麻疹は、専門医に診てもらうと安心です。

Q3:子供の蕁麻疹の原因を調べるために、アレルギー検査は必要ですか?

A.
蕁麻疹の原因を特定するための血液検査(特異的IgE抗体検査など)が有用な場合もありますが、特に慢性蕁麻疹では原因が特定できないケース(特発性)が約70〜80%とされており、検査で必ずしも原因が判明するわけではありません。検査の必要性・内容については、診察時に医師が判断します。自己判断で食品を除去するのではなく、まず受診してご相談ください。

Q4:子供の蕁麻疹は保育園・幼稚園を休ませる必要がありますか?

A.
蕁麻疹は感染症ではなく、人から人へうつる病気ではありません。そのため、蕁麻疹そのものを理由に登園を禁止する必要は一般的にはないとされています。ただし、感染症(かぜなど)が引き金になっている場合は、その感染症の状態に応じて登園の判断をしてください。心配な場合はかかりつけ医や皮膚科にご相談ください。

Q5:市販の抗アレルギー薬を子供に飲ませてもいいですか?

A.
市販の抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬)の中には子ども用のものもありますが、年齢・体重・症状によって適切な薬剤や用量は異なります。自己判断での服用は症状の悪化や適切な診断の遅れにつながる場合があります。特に乳幼児・赤ちゃんへの使用は必ず医師に相談してください。症状が続く・繰り返す場合は早めに皮膚科・アレルギー科を受診することをおすすめします。

Q6:子供の蕁麻疹は何科を受診すればいいですか?

A.
皮膚科またはアレルギー科が適しています。皮膚科専門医とアレルギー専門医の両方の資格を持つ医師がいるクリニックであれば、皮膚の状態とアレルギーの両面から総合的に評価してもらえるため安心です。千里中央・豊中・吹田エリアにお住まいの方は、千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科(千里中央駅徒歩約5分)へお気軽にご相談ください。

参考文献

1. 日本皮膚科学会蕁麻疹診療ガイドライン改定委員会. 蕁麻疹診療ガイドライン2018. 日本皮膚科学会雑誌. 2018;128(12):2503-2624. doi:10.14924/dermatol.128.2503
▶ 国内の標準的診療指針。膨疹が数時間〜24時間以内に消退すること、発症6週間を境に急性・慢性を分けること、蕁麻疹の多くが原因を特定できない特発性であること、治療の第一選択が非鎮静性抗ヒスタミン薬であることが示されている。

2. Zuberbier T, Abdul Latiff AH, Abuzakouk M, et al. The international EAACI/GA²LEN/EuroGuiDerm/APAAACI guideline for the definition, classification, diagnosis, and management of urticaria. Allergy. 2022;77(3):734-766. doi:10.1111/all.15090
▶ 国際ガイドライン。小児を含む蕁麻疹の定義・分類・診断、ルーチンの広範なアレルギー検査を推奨しない立場、抗ヒスタミン薬増量やオマリズマブへの段階的治療が示されている。

3. Maurer M, Rosén K, Hsieh HJ, et al. Omalizumab for the Treatment of Chronic Idiopathic or Spontaneous Urticaria. N Engl J Med. 2013;368(10):924-935. doi:10.1056/NEJMoa1215372
▶ 抗ヒスタミン薬で効果不十分な慢性特発性蕁麻疹に対するオマリズマブ(ゾレア)の第III相ランダム化比較試験。難治例に対する注射治療の根拠。

4. サノフィ株式会社. デュピクセント皮下注 電子添文. https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00071752
▶ 効能・効果に「既存治療で効果不十分な特発性の慢性蕁麻疹」が含まれており、抗ヒスタミン薬増量等でも痒みを伴う膨疹が持続する場合が投与対象であることが確認できる。

最終確認日:2026年8月19日(各出典はDOIまたは発行元サイトで内容を確認済み)