帯状疱疹(たいじょうほうしん)とは、幼少期に感染した水ぼうそう(水痘)のウイルス「水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)」が体内の神経に潜伏し、加齢・疲労・ストレスなどで免疫力が低下したときに再活性化して起こる皮膚疾患です。

「家族にうつってしまうのでは?」「子供や妊婦がいるけど大丈夫?」——帯状疱疹と診断されたとき、多くの方がこのような不安を抱えます。結論からお伝えすると、帯状疱疹は「帯状疱疹」としては人にうつりません。ただし、水ぼうそうにかかったことがない方・ワクチン未接種の方には、水ぶくれの中のウイルスが「水ぼうそう」としてうつる可能性があります。過度に怖がる必要はありませんが、正しい知識で適切に注意することが大切です。

本記事では、千里中央・豊中・吹田エリアで診療する千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科の理事長・花房崇明(皮膚科専門医・アレルギー専門医・医学博士)が、感染リスク・感染経路・家庭での予防法・早期受診の重要性をわかりやすく解説します。

監修者:花房 崇明

監修医師

理事長:花房 崇明(はなふさ たかあき)

[ 資 格 ]

・医学博士(大阪大学大学院) / 日本皮膚科学会皮膚科専門医

・日本アレルギー学会アレルギー専門医 / 日本抗加齢医学会専門医

[ 所属学会 ]

・日本皮膚科学会 / 日本アレルギー学会 / 日本美容皮膚科学会 等

目次

帯状疱疹とは?原因と症状

帯状疱疹は、子どもの頃にかかった水ぼうそうのウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス/VZV)が、治癒後も体の神経節に潜伏し続け、何らかのきっかけで再活性化することで発症します。日本では成人の約9割がVZVに感染しているとされており、誰もが発症する可能性を持っています。

主な症状の流れ

  • 前駆症状(発疹が出る数日前):体の左右どちらか一方にピリピリ・チクチクした痛みやかゆみ、違和感が現れます。
  • 皮膚症状:その後、痛みのある部位に赤い発疹が帯状に現れ、やがて水ぶくれ(水疱)になります。
  • 回復期:多くの場合、数週間で皮膚症状は落ち着きます。ただし痛みが平均3か月ほど残ることもあります。

帯状疱疹後神経痛(PHN)に注意
皮膚症状が治まった後も痛みが続く状態を「帯状疱疹後神経痛(PHN:Post-Herpetic Neuralgia)」といいます。早期に適切な治療を受けることがPHN予防につながると考えられています(効果には個人差があります)。

帯状疱疹はうつる?正確な答え

「帯状疱疹がうつる」という疑問に対して、正確に答えると次のようになります。

うつる相手うつる病気条件
水ぼうそうに
かかったことがある人
うつらない免疫を持っているため
水ぼうそう未罹患・
ワクチン未接種の人
水ぼうそうとして
うつる可能性あり
水疱の中のウイルスが感染源になりうる

重要なポイントは、「帯状疱疹」そのものが相手に「帯状疱疹」としてうつることはありません。帯状疱疹は体内に潜伏していたウイルスが再活性化するものであり、外から感染して帯状疱疹になるわけではないからです。

一方で、水疱(水ぶくれ)の中にはウイルスが含まれており、水ぼうそうに免疫を持っていない方がこのウイルスに接触すると、「水ぼうそう」として発症する可能性があります。これが「帯状疱疹がうつる」と言われる理由です。

感染経路は?

帯状疱疹から水ぼうそうへの主な感染経路は以下のとおりです。

  • 接触感染:水疱の内容物(ウイルスを含む液体)への直接接触
  • 飛沫・空気感染:水疱が破れた際のウイルスを含む飛沫(まれ)

ポイント:水疱がかさぶたになれば感染リスクは大幅に低下
水疱がすべてかさぶた(乾燥)になると、感染源となるウイルスの放出がほぼなくなるとされています。それまでの間、免疫のない方との密接な接触には注意が必要です。

特に注意が必要な人(家族・子供・妊婦)

同居する家族の中に次のような方がいる場合は、特に注意が必要です。

注意が必要な方のリスト

  • 水ぼうそうにかかったことがない乳幼児・子ども:免疫がないため、水ぼうそうとして感染する可能性があります。特に生後1歳未満の赤ちゃんは注意が必要です。
  • 妊婦(特に妊娠初期・中期):妊娠中に水ぼうそうに感染すると、母体・胎児ともに重篤になるリスクがあるとされています。水ぼうそうの免疫がない妊婦との接触は水疱が乾くまで避けることが望まれます。
  • 免疫が低下している方:抗がん剤治療中・臓器移植後・HIV感染者など免疫抑制状態の方は、感染した場合に重症化するリスクがあります。
  • 高齢者:加齢により免疫機能が低下していることが多く、感染・重症化のリスクが高まる場合があります。
  • 水痘ワクチン未接種の方:ワクチン接種により水ぼうそうへの免疫を持っている方は感染リスクが低くなりますが、未接種の方は注意が必要です。

水ぼうそうの免疫がある方(罹患歴あり・ワクチン接種済み)へは、帯状疱疹からうつる可能性は低いと考えられています。ただし免疫の状態には個人差があるため、心配な場合はかかりつけ医にご相談ください。

いつまで注意が必要?感染リスクが続く期間

水疱(水ぶくれ)がすべてかさぶたになって乾燥するまでが、感染に注意が必要な期間の目安です。一般的に発疹が出てから1〜2週間程度でかさぶたになることが多いですが、個人差があります。

  • 水疱が残っている間 → ウイルスが放出されており感染リスクあり
  • 水疱がすべてかさぶたになった後 → 感染リスクは大幅に低下

なお、帯状疱疹は水ぼうそうと異なり、空気感染(飛沫核感染)による感染力は水ぼうそうより低いとされています。日常的な会話や同じ空間にいるだけで感染が広がるリスクは低いと考えられていますが、水疱のある部位への直接接触は避けてください。

家庭でできる予防策・NG行動

家庭での予防策(できること)

  • 水疱が乾くまでは、患部を清潔なガーゼや包帯で覆う
  • タオル・衣類・寝具の共用を避ける
  • 患部を触った後は石けんで丁寧に手を洗う
  • 水ぼうそうの免疫がない家族(特に乳幼児・妊婦)との密接な接触を控える
  • 家族の水痘ワクチン接種状況を確認し、未接種であれば接種を検討する

【やってはいけないNG行動】

  • 水疱を自分でつぶす(ウイルスが広がりやすくなります)
  • 患部を搔きむしる(二次感染・傷跡の原因になります)
  • 「うつらないから大丈夫」と過信して乳幼児・妊婦と密着する
  • 症状が出ているのに受診を先延ばしにする(早期治療が重要です)

帯状疱疹の治療と早期受診の重要性

帯状疱疹の治療では、できるだけ早く抗ウイルス薬を開始することが重要です。目安として発疹が出てから72時間以内に治療を始めることが望ましいとされています。早期治療は症状の重症化や帯状疱疹後神経痛(PHN)の予防につながると考えられています(効果には個人差があります)。

主な治療薬(抗ウイルス薬・一般名)

  • アシクロビル
  • バラシクロビル
  • ファムシクロビル
  • アメナメビル

重症例では入院のうえ点滴投与が必要になる場合もあります。また、痛みに対しては鎮痛薬や神経障害性疼痛に対応した薬が使用されます。皮膚症状が落ち着いた後も痛みが続く場合は、ペインクリニック等の専門機関と連携・紹介を行います。

帯状疱疹はすべて保険診療の対象です。※公的医療保険適用。

こんな症状はすぐに皮膚科へ

  • 体の片側にピリピリ・チクチクした痛みが続く
  • 痛みのある部位に赤い発疹・水ぶくれが出てきた
  • 顔・目の周囲・耳の周囲に発疹が出た(重篤化しやすい部位です)
  • 発熱・強い倦怠感を伴う
  • 免疫が低下している持病がある

「もしかして帯状疱疹かも」と感じたら、症状が軽くても早めに皮膚科を受診してください。発疹が出てから時間が経つほど、抗ウイルス薬の効果が得られにくくなる可能性があります。千里中央・豊中・吹田エリアにお住まいの方は、千里中央駅から徒歩約5分の当院へお気軽にご相談ください。

帯状疱疹ワクチンで発症を予防する

帯状疱疹は、ワクチン接種により発症リスクを下げることが期待できます(効果には個人差があります)。50歳以上の方が接種対象です。現在、主に2種類のワクチンが使用されています。

種類接種回数特徴費用の例(千里中央)
生ワクチン(水痘ワクチン)1回1回で接種完了8,800円/1回
不活化ワクチン(シングリックス)2回(2か月間隔が目安)予防効果が高いとされる。接種部位の痛み・腫れ、発熱、倦怠感などの副反応が出やすい傾向あり22,000円/1回×2回

※上記費用は千里中央花ふさ皮ふ科での例です。自治体の助成制度や定期接種の対象年齢・費用は、自治体や時期によって異なります。接種前に各院または各自治体にご確認ください。帯状疱疹ワクチンは公的医療保険適用外(自由診療)となります(自治体助成がある場合を除く)。

千里中央花ふさ皮ふ科グループでの診療

花ふさ皮ふ科グループでは、理事長・花房崇明(皮膚科専門医・アレルギー専門医・医学博士)のもと、帯状疱疹の保険診療(抗ウイルス薬治療)および50歳以上の方へのワクチン接種に対応しています。

  • 千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科(大阪府豊中市上新田/千里中央・豊中・吹田エリア):皮膚科・アレルギー科・形成外科。千里中央駅から徒歩約5分、駐車場9台完備。
  • 江坂駅前花ふさ皮ふ科・美容皮膚科(吹田市江の木町/江坂駅から徒歩約1分・北大阪急行/御堂筋線)
  • みのお花ふさ皮ふ科・美容皮膚科(大阪府箕面市西宿/箕面萱野駅直結・箕面・茨木・池田エリア)

「体の片側が痛い」「発疹が出てきた」など気になる症状がある方は、お早めにご受診ください。予約システムにより待ち時間の短縮に努めています。

帯状疱疹の診療は、花ふさ皮ふ科グループ3院で受けられます

  • 千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科(千里中央・豊中・吹田)
  • 江坂駅前花ふさ皮ふ科・美容皮膚科(江坂駅から徒歩約1分・吹田)
  • みのお花ふさ皮ふ科・美容皮膚科(箕面萱野駅直結・箕面・茨木・池田)

いずれも理事長・皮膚科専門医の監修のもと、帯状疱疹の保険診療(早期の抗ウイルス薬治療)と、50歳以上の帯状疱疹ワクチン接種に対応しています。通いやすい院をお選びいただけます。

帯状疱疹かな?と思ったら、早めに花ふさ皮ふ科グループへ

帯状疱疹は早期の治療が大切です。気になる症状は自己判断せず、皮膚科専門医にご相談ください。通いやすい院の保険診療WEB予約からどうぞ。

千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科

千里中央・豊中・吹田 WEB予約 帯状疱疹の詳細

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まとめ

まとめ|帯状疱疹のうつるリスクと対処法

帯状疱疹について、感染リスクと予防の重要ポイントをまとめます。

  • 帯状疱疹は「帯状疱疹」としてはうつらない:ただし、水ぼうそう未罹患・ワクチン未接種の方には水ぼうそうとしてうつる可能性があります。
  • 特に注意が必要な相手:乳幼児・妊婦・免疫が低下している方・高齢者・水痘ワクチン未接種の方。
  • 注意が必要な期間:水疱がすべてかさぶたになって乾燥するまで。
  • 家庭での予防:患部を覆う、タオル等の共用を避ける、手洗いの徹底。
  • 早期受診・早期治療が重要:発疹出現から72時間以内の抗ウイルス薬開始が望ましいとされています。
  • 50歳以上はワクチンを検討:発症予防・重症化予防が期待できます(効果には個人差があります)。

最終的な診断・治療方針については、必ず医師の診察を受けてご判断ください。気になる症状がある方は、千里中央・豊中・吹田エリアの千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科へお早めにご相談ください。

帯状疱疹かな?と思ったら、早めに花ふさ皮ふ科グループへ

帯状疱疹は早期の治療が大切です。気になる症状は自己判断せず、皮膚科専門医にご相談ください。通いやすい院の保険診療WEB予約からどうぞ。

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FAQ(よくある質問)

Q1:帯状疱疹は家族にうつりますか?

A.
帯状疱疹そのものが「帯状疱疹」として家族にうつることはありません。ただし、水ぼうそうにかかったことがない・ワクチン未接種の家族(特に乳幼児・妊婦)には、水疱の中のウイルスが「水ぼうそう」としてうつる可能性があります。水疱がすべてかさぶたになるまでの間、そのような家族との密接な接触には注意が必要です。

Q2:子供(赤ちゃん・幼児)に帯状疱疹はうつりますか?

A.
水ぼうそうにかかったことがない・ワクチン未接種の乳幼児・子どもには、水ぼうそうとしてうつる可能性があります。特に生後1歳未満の赤ちゃんは免疫が未発達なため注意が必要です。水疱が乾いてかさぶたになるまでは、患部への直接接触やタオルの共用などを避けるようにしましょう。

Q3:水ぼうそうにかかったことがある大人はうつりませんか?

A.
過去に水ぼうそうにかかったことがある方は水ぼうそうへの免疫を持っているため、帯状疱疹患者から感染するリスクは低いと考えられています。ただし、免疫の状態には個人差があります。免疫が著しく低下している方(抗がん剤治療中など)は、念のため医師にご相談ください。

Q4:帯状疱疹になったら仕事や外出は控えるべきですか?

A.
帯状疱疹は水ぼうそうと比べて感染力は低く、水疱を覆っていれば日常生活・仕事を続けることができる場合がほとんどです。ただし、職場や通学先に水ぼうそう未罹患・ワクチン未接種の方(特に妊婦・免疫低下者)がいる場合は、水疱が乾くまでの間、接触に配慮することが望ましいです。具体的な判断は診察した医師にご確認ください。

Q5:帯状疱疹の治療はどのくらい早く始める必要がありますか?

A.
発疹が出てから72時間以内に抗ウイルス薬(アシクロビル・バラシクロビル・ファムシクロビル・アメナメビルなど)を開始することが望ましいとされています。早期治療は症状の重症化や帯状疱疹後神経痛(PHN)の予防につながると考えられています(効果には個人差があります)。「もしかして帯状疱疹かも」と感じたら、迷わず早めに皮膚科を受診してください。

Q6:帯状疱疹ワクチンは何歳から受けられますか?費用はいくらですか?

A.
帯状疱疹ワクチンは50歳以上の方が対象です。千里中央花ふさ皮ふ科での費用の例は、生ワクチン(1回接種)が8,800円、不活化ワクチン「シングリックス」(2回接種)が22,000円×2回です。ただし、自治体の助成制度や定期接種の対象年齢・費用は自治体や時期によって異なります。接種前に各院または各自治体にご確認ください。なお、帯状疱疹ワクチンは公的医療保険適用外(自由診療)となります(自治体助成がある場合を除く)。

Q7:帯状疱疹が顔や目の周りに出た場合、特別な対応が必要ですか?

A.
顔面・目の周囲・耳の周囲に帯状疱疹が出た場合は、眼や神経への合併症リスクがあるため、できるだけ早急に受診することが重要です。眼の周囲に症状がある場合は眼科との連携が必要になることもあります。症状が軽くても自己判断せず、速やかに皮膚科を受診してください。