脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)とは、皮脂の分泌が多い部位(頭皮・顔・耳まわりなど)に赤み・かゆみ・フケ(鱗屑)・かさぶたが繰り返し現れる湿疹です。「食べるものが悪いのかも」と感じている方は多く、実際に食事内容は症状の悪化に関わる誘因のひとつと考えられています。ただし、特定の食品を食べれば治る・食べてはいけないと断言できるものがあるわけではなく、極端な食事制限よりもバランスのよい食事と適切な治療の組み合わせが基本です。本記事では、脂漏性皮膚炎と食事の関係を皮膚科専門医・アレルギー専門医の監修のもと、正確にお伝えします。

監修者:花房 崇明

監修医師

理事長:花房 崇明(はなふさ たかあき)

[ 資 格 ]

・医学博士(大阪大学大学院) / 日本皮膚科学会皮膚科専門医

・日本アレルギー学会アレルギー専門医 / 日本抗加齢医学会専門医

[ 所属学会 ]

・日本皮膚科学会 / 日本アレルギー学会 / 日本美容皮膚科学会 等

目次

1. 脂漏性皮膚炎とは?原因と悪化因子

脂漏性皮膚炎は、皮膚の常在真菌「マラセチア」が皮脂を分解する際に生じる脂肪酸が皮膚を刺激し、炎症を引き起こすと考えられています。頭皮・髪の生え際・眉間・眉毛・鼻の脇・耳の中や後ろ・胸・背中など、皮脂腺が多い部位に好発します。30〜70歳の男性に多くみられますが、女性にも生じます。赤ちゃんにも生後数か月ごろにみられる場合があります(乳児脂漏性湿疹)。

重要なのは、脂漏性皮膚炎は人にうつる病気ではありません。マラセチアはもともと誰の肌にも存在する常在菌であり、感染症ではないためです。

症状を悪化させる主な誘因

  • 入浴・洗顔不足による皮脂の洗い残し
  • ストレス・睡眠不足・不規則な生活
  • ビタミンB2・B6の不足(皮脂の代謝に関わる)
  • 刺激の強いスキンケア製品の使用
  • 食事内容(脂質・糖質の過剰摂取、アルコール)

脂漏性皮膚炎は繰り返しやすい疾患です。「症状が出ない状態を目指してコントロールしていく」という視点で、治療と生活習慣の改善を根気強く続けることが大切です。

2. 脂漏性皮膚炎で控えたい食べもの・飲みもの

「食べてはいけないもの」を断言することは医学的に難しいですが、以下の食品・飲料は皮脂の過剰分泌や炎症を助長する誘因になりうるとされています。過度に神経質になる必要はありませんが、摂りすぎには注意しましょう。

控えめにしたい食品・飲料

種類具体例悪化につながりうる理由
脂質の多い食品揚げもの・ファストフード・スナック菓子・脂身の多い肉皮脂分泌を増やし、マラセチアのエサとなる脂肪酸が増える可能性がある
糖質・甘いもの菓子類・清涼飲料水・白米・パンの過剰摂取血糖値の急上昇が皮脂分泌を促すとされている
アルコールビール・日本酒・ワインなどビタミンB群の消費を増やし、皮脂代謝を乱す可能性がある
刺激物香辛料の多い食品・カフェインの過剰摂取血行促進による皮脂分泌増加の可能性がある

【やってはいけないNG行動】

  • 「これを食べれば治る」という情報を信じ、特定食品だけに頼って医療機関への受診を遅らせる
  • 極端な食事制限(断食・特定栄養素の完全排除)を自己判断で行う
  • アルコールを「少量ならよい」と毎日飲み続ける(症状が続く間は特に注意)

3. 積極的に摂りたい栄養素(ビタミンB2・B6)

脂漏性皮膚炎の悪化因子のひとつにビタミンB2・B6の不足があります。これらは皮脂の代謝に関わるビタミンであり、不足すると皮脂バランスが乱れやすくなるとされています。

ビタミンB2・B6を含む主な食品

ビタミン多く含む食品1日の目安摂取量(成人)
ビタミンB2(リボフラビン)レバー・うなぎ・卵・乳製品・納豆・緑黄色野菜男性約1.6mg・女性約1.2mg(日本人の食事摂取基準2020年版)
ビタミンB6(ピリドキシン)まぐろ・かつお・鶏むね肉・バナナ・じゃがいも・ごま男性約1.4mg・女性約1.1mg(同上)

ビタミンB群は水溶性のため体内に蓄積されにくく、毎日の食事からコンスタントに摂ることが理想です。アルコールはビタミンB群の消費・排泄を促すため、飲酒習慣がある方は特に不足しやすい点に注意が必要です。

バランスのよい食事が基本。特定の栄養素だけを大量に摂ることよりも、主食・主菜・副菜をそろえた食事を規則正しく摂ることが、皮膚の健康を支える土台になります。

4. 市販のビタミン剤(チョコラBBなど)の位置づけ

「チョコラBB」に代表される市販のビタミンB2・B6配合製剤は、食事で不足しがちなビタミンB群を補う補助的な役割を担うものです。脂漏性皮膚炎の治療そのものではなく、あくまで生活習慣の補助として位置づけられます。

医療機関では、皮脂の代謝をサポートする目的でビタミンB2・B6製剤を内服薬として処方することがあります。市販のサプリメントや栄養補助食品とは製剤の種類・用量・品質管理が異なる場合があるため、症状が続く場合は自己判断での市販薬の継続にとどまらず、医師に相談することをおすすめします

「ニゾラール」(ケトコナゾール)について

脂漏性皮膚炎の治療で用いられるケトコナゾール(商品名:ニゾラール)は医療用医薬品であり、市販では購入できません。ドラッグストアで購入できる抗真菌成分配合シャンプー・外用薬(ミコナゾール・ピロクトンオラミン配合など)とは別のものです。市販品で改善しない場合は、医療機関での処方が必要です。

5. 食事以外の生活習慣でできること

食事の改善と並行して、以下の生活習慣の見直しも症状のコントロールに役立つとされています。

  • 正しい洗い方:頭皮・顔の皮脂を適切に洗い流す。ゴシゴシ強くこするのは避け、低刺激のシャンプー・洗顔料を使う
  • 規則正しい睡眠:睡眠不足はホルモンバランスを乱し、皮脂分泌を増やす可能性がある
  • ストレス管理:過度なストレスは皮脂分泌を促進する誘因のひとつ
  • スキンケア:刺激の強い製品を避け、保湿を適切に行う
  • 市販の抗真菌成分配合シャンプーの活用:ケトコナゾール・ミコナゾール・ピロクトンオラミン配合のシャンプーが有効な場合があるが、効果・副作用には個人差がある

6. 花ふさ皮ふ科グループでの診療について

千里中央・豊中・吹田エリアにお住まいの方、また吹田市江坂・大阪府箕面市周辺の方に向けて、花ふさ皮ふ科グループ(3院)では脂漏性皮膚炎の保険診療に対応しています。

  • 千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科(大阪府豊中市上新田/千里中央駅から徒歩約5分・駐車場9台完備)
  • 江坂駅前花ふさ皮ふ科・美容皮膚科(吹田市江の木町/江坂駅から徒歩約1分)
  • みのお花ふさ皮ふ科・美容皮膚科(大阪府箕面市西宿/箕面萱野駅直結)

いずれの院も、皮膚科専門医・アレルギー専門医のダブル資格を持つ理事長 花房崇明(医学博士)の監修のもと、抗真菌薬外用(ケトコナゾールクリームなど)を中心とした治療、必要に応じたステロイド外用・抗アレルギー薬内服・ビタミンB製剤の処方、そして正しいスキンケア・生活指導を組み合わせて対応しています。市販薬で改善しない方、繰り返す頭皮のフケ・顔の赤みでお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。

脂漏性皮膚炎の診療は、花ふさ皮ふ科グループ3院で受けられます

  • 千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科(千里中央・豊中・吹田)
  • 江坂駅前花ふさ皮ふ科・美容皮膚科(江坂駅から徒歩約1分・吹田)
  • みのお花ふさ皮ふ科・美容皮膚科(箕面萱野駅直結・箕面・茨木・池田)

いずれも理事長・皮膚科専門医/アレルギー専門医の監修のもと、抗真菌薬の外用を中心とした保険診療に対応。頭皮・顔のくり返す症状もご相談ください。通いやすい院をお選びいただけます。

くり返す赤み・かゆみ・フケは花ふさ皮ふ科グループへ

脂漏性皮膚炎は、原因に合った治療とスキンケアでコントロールしやすくなります。市販薬で良くならない・くり返すときは、自己判断せず皮膚科専門医にご相談ください。通いやすい院の保険診療WEB予約からどうぞ。

千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科

千里中央・豊中・吹田 WEB予約 脂漏性皮膚炎の詳細

江坂駅前花ふさ皮ふ科・美容皮膚科

江坂駅 徒歩1分・吹田 WEB予約 脂漏性皮膚炎の詳細

みのお花ふさ皮ふ科・美容皮膚科

箕面萱野駅 直結・箕面・茨木・池田 WEB予約 脂漏性皮膚炎の詳細

7. まとめ

まとめ|食事の見直しは治療と組み合わせて

脂漏性皮膚炎と食事の関係について、以下のポイントを押さえておきましょう。

  • 「食べてはいけないもの」の断定は難しい:脂っこいもの・甘いもの・アルコールは悪化の誘因になりうるため控えめにすることが望ましいが、極端な食事制限は不要
  • ビタミンB2・B6を意識的に摂る:レバー・卵・まぐろ・バナナなどを含むバランスのよい食事が基本
  • 市販のビタミン剤は補助的な役割:チョコラBBなどは食事の補助であり、治療の代替にはならない
  • ケトコナゾール(ニゾラール)は医療用:市販の抗真菌成分配合シャンプー・薬とは別物であり、処方が必要
  • 繰り返す症状は皮膚科専門医へ:千里中央・豊中・吹田・江坂・箕面エリアの花ふさ皮ふ科グループで保険診療に対応

最終的な診断・治療方針は医師の診察によって決まります。症状が続く場合や悪化している場合は、自己判断での対処にとどまらず、皮膚科専門医へご相談ください。効果・副作用には個人差があります。

くり返す赤み・かゆみ・フケは花ふさ皮ふ科グループへ

脂漏性皮膚炎は、原因に合った治療とスキンケアでコントロールしやすくなります。市販薬で良くならない・くり返すときは、自己判断せず皮膚科専門医にご相談ください。通いやすい院の保険診療WEB予約からどうぞ。

千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科

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FAQ(よくある質問)

Q1:脂漏性皮膚炎は食事を変えれば治りますか?

A.
食事の改善は症状のコントロールを助ける可能性がありますが、食事だけで脂漏性皮膚炎が完全に消える保証はありません。原因のひとつである皮膚常在真菌マラセチアへの対処には、抗真菌薬外用などの医療的な治療が必要なことが多いです。食事の見直しは治療と並行して行うものとお考えください。

Q2:チョコラBBを飲めば脂漏性皮膚炎に効きますか?

A.
チョコラBBなどのビタミンB2・B6配合製剤は、皮脂の代謝に関わるビタミンを補う補助的な役割を担います。食事でビタミンB群が不足している場合には補う意義がありますが、脂漏性皮膚炎の治療薬ではありません。症状が改善しない場合は、医師に相談のうえ適切な治療を受けることをおすすめします。

Q3:脂漏性皮膚炎のときにアルコールは飲んでも大丈夫ですか?

A.
アルコールはビタミンB群の消費・排泄を促し、皮脂代謝を乱す可能性があるため、症状が続いている間は控えめにすることが望ましいとされています。「少量なら問題ない」と断言することは難しく、個人差もあります。気になる場合は受診時に担当医にご相談ください。

Q4:市販の抗真菌シャンプーと病院で処方されるケトコナゾール(ニゾラール)は同じですか?

A.
別物です。ニゾラール(ケトコナゾール)は医療用医薬品であり、医師の処方がなければ入手できません。市販の抗真菌成分配合シャンプーにはミコナゾールやピロクトンオラミンなどが使われており、一定の効果が期待できる場合もありますが、医療用製剤とは成分・濃度・規格が異なります。市販品で改善しない場合は皮膚科への受診をご検討ください。

Q5:脂漏性皮膚炎は人にうつりますか?

A.
脂漏性皮膚炎は人にうつる病気ではありません。原因に関わるマラセチアはもともと誰の肌にも存在する常在菌であり、接触によって他の人に感染するものではないため、過度に心配する必要はありません。

Q6:ステロイド外用薬は使い続けても大丈夫ですか?

A.
ステロイド外用薬は赤みやかゆみが強いときに医師の指示のもとで短期間使用する薬です。適切に使えば有用ですが、自己判断での長期連用や突然の中断は症状の悪化や副作用につながる可能性があります。使用量・期間・中止のタイミングは必ず担当医の指示に従ってください。

Q7:千里中央・豊中・吹田周辺で脂漏性皮膚炎の保険診療を受けられますか?

A.
千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科(大阪府豊中市上新田)では、脂漏性皮膚炎の保険診療に対応しています。皮膚科専門医・アレルギー専門医のダブル資格を持つ医師が診察し、抗真菌薬外用を中心とした治療と生活指導を行っています。千里中央駅から徒歩約5分、駐車場も完備しておりますので、豊中・吹田エリアからもご来院いただけます。また、江坂・箕面エリアには系列院もございます。