「千里中央花ふさ皮ふ科」は2017年11月の開院以来、「患者さんに信頼され、スタッフがワクワク働き、クリニック自体が成長し、日本社会に貢献する、4方よしのクリニック」の診療理念を大切にしながら、皮膚科診療・美容皮膚科診療を行っています。理念を徹底した経営がたくさんの患者様の評判につながり、2019年3月には医療法人佑諒会が、そして2021年12月には分院が誕生することになりました。そこが大阪メトロ御堂筋線と、北大阪急行南北線「江坂駅」にできる「江坂駅前花ふさ皮ふ科」です。同クリニックの院長は大村玲奈先生が務めます。大村先生は日本皮膚科学会の専門医で、2021年3月から「千里中央花ふさ皮ふ科」に入職してくださった先生です。今回、理事長との対談を通して、大村先生の入職のきっかけや医療法人佑諒会の魅力、分院誕生の背景、そして分院長としての意気込みなどを伺いました。
テーマ1
入職のきっかけと理由
テーマ2
分院に対する思い
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大村先生
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今回、分院の誕生までのスピード感に驚かされました。私は2021年4月から非常勤で勤務を始め、10月から常勤となりました。そして12月からは分院長です。だけど、入職当初は分院の話しはありませんでした。
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理事長
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分院を展開すると地域貢献につながり、それが社会への貢献にもなります。ですので、いつかはやりたいと考えていました。そこに新型コロナウイルスの脅威が襲いかかります。当院ももちろんダメージを受けましたが、その結果、店舗を閉店する事業者が相次いでいて、普段なら空いていない駅近の物件が市場にたくさん出ていました。ちょうどその頃、大村先生とも出会います。先生に分院に興味がないか聞いてみると「いつかはやってみたい」という話だったので、それなら今の機会を活かそうと思って動き出しました。
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大村先生
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5月に物件が決まって、8月に契約、そして12月にオープンです。この行動力こそ、経営者なのだと衝撃を受けました。
また、海外で使われているけれど、日本ではまだ使われていない新薬も積極的に導入されています。医師としてはもちろん、経営センスを磨く上でも、とてもいい経験をさせていただいていると感じています。
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理事長
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しっかりとエビデンスのある新薬があると聞くと、いてもたってもいられなくなって(笑)。でも、それが他のクリニックとの差別化にもなります。経営の観点からも、患者様の満足度の観点からもベストな選択肢であるからこそ、エビデンスがしっかりとある薬に関しては、これからも積極的に使っていくつもりです。
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大村先生
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もっといい医療を提供したいと思っていても、日々の忙しさに追われてなかなか行動に移せません。理事長はとてつもない仕事量をこなしながら、最先端の知識を貪欲に吸収しながら常に新しい挑戦をされています。
分院の「江坂駅前花ふさ皮ふ科」でも新しい挑戦として、時短診療を取り入れました。診療時間は10時から17時までなので、子持ちのスタッフの方は特に働きやすくなるのではないでしょうか。
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理事長
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クリニック経営は人がいないと何もできないので、CS(顧客(患者)満足度)を高めるためにはまずはES(従業員満足度)を優先したいと思って時短診療に踏み切りました。「千里中央花ふさ皮ふ科」をオープンさせたときは24時間365日診察する気概でやっていましたが(笑)。だけど、そこである程度成功ができたからこそ、分院で実験ができます。スタッフに全て任せた内装もそうかもしれないですね(笑)。開業当初にいろいろと試行錯誤をしたので、今、たくさんの実験ができています。
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大村先生
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分院の床や壁を決めさせてくださると聞いたときは驚きました。でもそのおかげで、看護師や医療事務の方々と楽しく決めながら、結束を深めることができています。
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理事長
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その方がクリニックに愛着も湧くでしょう。自分たちで選んだものが出来上がるので、「江坂駅前花ふさ皮ふ科」を自分たちのクリニックだと感じてくれるだろうと思って、デザインなどから託すことにしました。
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大村先生
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実際、多くのスタッフが「江坂駅前花ふさ皮ふ科」で働くことを楽しみにしています。そもそも「千里中央花ふさ皮ふ科」は、スタッフさんの雰囲気が抜群に良くて、とても働きやすいです。先日、40数名のスタッフ全員でクリニックの4周年をサプライズでお祝いしました。内緒で作った動画で理事長が号泣されていて、とてもハートフルなクリニックだとあらためて感じました。
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理事長
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僕もとても感動して、4年間楽しいことだけではなく色んなことがありましたが、クリニックを経営してきて良かったと心から思いました。「江坂駅前花ふさ皮ふ科」では、今度は大村先生がそういうクリニックをつくってもらえたら嬉しいです。
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大村先生
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私なりに花房先生が大切にされてきた理念を受け継いで、理念をより深めていけたらうれしいです。「ここで働けてよかった」と少しでも多くのスタッフに思ってもらえるように頑張っていきたいと思います。
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理事長
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今以上にクリニックを発展させていくには、大村先生のように理念に共感してくれる先生の存在が欠かせません。経営は人です。理念に共感をしてくれる先生がいて初めて、4方よしの経営も実現します。さらなる分院の展開も、優秀な先生がいるからこそできるのです。これを機に、一緒に理念の実現を目指してくださる先生と、もっと出会っていけたらと考えています。
花房崇明 理事長
(以下、理事長)
2021年12月に「江坂駅前花ふさ皮ふ科」が誕生します。僕にとって念願の分院になるのですが、その誕生に大村先生の存在は欠かせません。
でも、出身大学も医局も違うし、勤務していた病院が同じになることもなくて、もともと接点はありませんでした。大村先生が、「千里中央花ふさ皮ふ科」を知ったきっかけを教えてくれますか。
大村玲奈 先生
(以下、大村先生)
「千里中央花ふさ皮ふ科」を知ったきっかけは「RECRUIT DOCTOR’S CAREER」という求人の雑誌です。何気なく見ていたら、株式会社コンパスさんと理事長の対談が掲載されていて。そこでクリニックの診療スタイルに興味を覚えました。
理事長
確かクリニックの設計・建築をされている会社として、コンパスさんが特集されてましたよね。コンパスさんにはとてもお世話になっていて、開業後も3年にわたって何度も何度も追加工事を快くご対応していただきました。誌面ではコンパスさんに対する思いや開業当時のビジョンなどについて語った記憶があります。
スタッフの求人や患者さん向けの雑誌での掲載ではなかったけれど、それでもドクター向けの雑誌だったので何かブランディングになればという気持ちで引き受けました。それが実際に当院を知るきっかけになったのでとても嬉しいです。その誌面のどういった点に、特に興味を持ってくれたのですか。
大村先生
保険診療だけでなく、自費診療もされている診療スタイルです。これまで私は大学病院や市中病院で勤務してきました。しかし、どこも保険診療のみだったので、ニキビの跡やシミ取りなどはニーズが高くてもできなかったのです。しかも他の病院を紹介しなければならないものの、どこが信頼できるのかも分かりません。ですので、非常にモヤモヤした思いを抱えながら診療を行っていました。
ただ美容には興味があったので、非常勤で経験は積んでいました。ただ保険診療でもう少し症状を良くしてから自費診療をした方が良くても、医院の方向性として自費診療で売上を上げることを以前の美容皮膚科では期待されていて、そうした体制に違和感を覚えていました。
保険診療で対応できるところは保険診療をして、それ以外は自費診療で対応ができないものか。そう考えているときに「千里中央花ふさ皮ふ科」に出合いました。
理事長
うちは保険診療をベースに、自費で美容診療もやってくださるドクターがほしいと思っていました。その考えのベースは「患者さんに信頼され、スタッフがワクワク働き、クリニック自体が成長し、日本社会に貢献する、4方よしのクリニック」という理念にあります。
保険診療と自費診療のどちらにも対応することで、患者満足度は上がるでしょう。そうなるとクリニックの経営は安定して、スタッフにも還元できるようになります。それでスタッフのモチベーションが上がったらクリニックの成長につながって、最終的には日本社会の貢献にもつながると考えています。
ですので、うちでは保険診療だけにこだわってしまうドクターには合わないでしょう。逆に自費診療だけをやりたいドクターの方も活躍できません。保険診療と自費診療、両方に対応ができて初めて、僕らが掲げている理念を実現することができます。
大村先生
それがまさに私がやりたい診療スタイルでした。また、今、お話にあった理念もホームページで拝見して共感すると共に、とても驚いたのを覚えています。そこに患者様のことはもちろん、スタッフやクリニックのことも大切にしていこうという姿勢が書かれていましたから。「患者様のため」と掲げるクリニックはたくさんあります。しかし、スタッフさんのことまで理念に掲げているクリニックは、あまりないのではないでしょうか。「大切にしよう」と思っていたとしても、理念にまでは掲げません。「千里中央花ふさ皮ふ科」は、そこまでしっかりと掲げていたので大変感銘を受けました。
理事長
そう言ってくれて嬉しいです。理念の誕生までには、いろいろと手痛い失敗がありました。そもそも開業した当初は患者様が増えるから、それに合わせてドクターを雇うスタイルでした。だから言葉が悪いのですが、診療の腕さえよければ、専門医であれば誰でもいいと考えで、そこに理念も何もありませんでした。その結果、随分ひどい目にあいました(笑)。
でも、一人でやるには限界があります。そこであらためて自分の思いなどを整理して理念をつくりました。それがきっかけで素晴らしい先生と出会えたので、それだけでもつくった甲斐があったと感じています。
そういえば入職前に、一度クリニックに見学に来てもらいました。そのとき、うちにどのような印象を抱きましたか。僕は診察中、患者様を優先するあまり、スタッフから「ちょっと怖い」と言われてしまうこともあるのですが(笑)。
大村先生
見学では多くの気付きと学びがありました。まずは診療の流れです。「千里中央花ふさ皮ふ科」では最初にスタッフの方が予診をされた後、先生が診察をされています。そのため、患者様はとても安心感を抱きますし、仕事にも無駄がないと感じました。
また、理事長の診察方法にも感激しました。診察室には患者様に説明するため、「アトピーではどんな症状が出て、どんな治療をしていくか」を解説した用紙がずらりと並んでいます。しかも、全て理事長の想いが込められた手作りです。以前から私もやりたいと思っていたものの、資料をつくるだけでもかなりの時間が掛かってしまうため躊躇していました。それを実現されていることに深く感動しました。
理念に書いてあることは嘘ではないと思うのと同時に、ここで働きたいという気持ちが高まりました。
理事長
私もすばらしい先生だと感じていました。大村先生はとにかく明るい方です。ホームページを読み込んでくださっていただけでなく、すでに体現をされていたので、ぜひうちで働いていただきたいと思いました。