尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)とは
皮膚は通常、1ヶ月でターンオーバー(新しい皮膚に置き換わる)しますが、この病気では健康な皮膚と比べて10倍以上のスピードで生まれ変わるため、ターンオーバーがわずか数日になっています。そのため、皮膚が赤く盛り上がり、表面にフケのようなものが出来て、ポロポロとはがれ落ちます。
原因は遺伝的素因に生活習慣病などの因子が組み合わさって起きると考えられています。全身のどこにでもできますが、特に擦れる場所(頭部、ひじ、ひざ、腰まわりなど)にできます。また爪にも症状が見られることがあります。
良くなったり悪くなったりを繰り返す経過が長い病気です。人にはうつりません。
関節痛がある場合は、関節症性乾癬という病気で、より強力な治療が必要です。
治療方法
ステロイド、ビタミンD3の塗り薬などで治療します。また、ビタミンAの飲み薬、シクロスポリンという免疫抑制剤、アプレミラストという免疫調整薬を使用することもあります。かゆみには抗アレルギー剤を内服します。週一度程度の通院が可能なら、紫外線照射(エキシマレーザ)による治療も効果的です。また関節症状があったり、皮疹が重症の場合は、高額ではありますが、生物学的製剤の注射薬による治療のために大学病院、総合病院へご紹介します。