花粉皮膚炎・花粉症皮膚炎
花粉皮膚炎・花粉症皮膚炎では、空中に飛散する花粉の粒子に対するかぶれ、アレルギー反応で顔や首などの露出部位に湿疹が生じます。乾燥肌やアトピー性皮膚炎の患者さんに多く発症します。花粉皮膚炎の患者さんの中には、目や鼻の、いわゆる花粉症の症状はないのに、顔だけがかゆいという人もいます。
治療法
治療法①
湿疹の部位にステロイド外用剤や保湿剤を塗ります。痒みが強い場合には、抗アレルギー薬を内服します。塗り薬は毎日2回(朝と入浴後)塗りましょう。よくなった後もしっかり保湿しておくことが重要です。
治療法②
花粉症に対するボツリヌストキシン点鼻治療
ボツリヌストキシン治療は、ボツリヌス菌から産生される「ボツリヌストキシン」を利用した治療です。鼻粘膜は、副交感神経の支配を受けており、コリン作動性副交感神経末端からの伝達によって鼻水が出ます。ボツリヌストキシン点鼻はコリン作動性神経終末に作用し,アセチルコリンの遊離 を阻害し、神経伝達を阻害することで、鼻水や鼻づまりの症状を改善します。ボツリヌストキシン点鼻治療は鼻の穴に医師がボツリヌストキシンを点鼻することで、花粉症のつらい鼻水や鼻水などの症状を改善します。痛みなどを感じることはありません。効果は点鼻直後から現れ、2〜4週間持続します。花粉症1シーズンで2、3回の治療が目安になります。治療後の安静の時間も含めて15分程度の短い治療になります。
治療の注意点
- ボツリヌストキシンに対する耐性
- 妊娠中(妊娠の可能性のある方を含む)
- 授乳中の方はこの治療はできません。
- ボツリヌストキシンの投与中および最終投与後の2回の月経を経るまでは避妊するようにして下さい。男性は、ボツリヌストキシンの投与中および最終投与後の少なくとも3ヵ月は避妊するようにして下さい。
費用/自由診療
1回 9,900円(税込)
注意点
外出時にはマスク、メガネで皮ふを防御し、花粉の粒子が付着しないようにしましょう。また洗濯物は部屋干しにしましょう。帰宅後には、適度な洗顔をして皮ふにくっついた花粉を洗い流して保湿をしておくことが大事です。(洗いすぎは禁物です!)
その他
当院の院長が、2019年2月20日に花粉皮膚炎・花粉症皮膚炎について、関西テレビの報道ランナーの取材を受けました。