粉瘤手術について
この症状は粉瘤かもしれません
☑ 臭いのするしこり
☑ 表面に黒い点があるしこり
☑ どんどん大きくなってくるしこり
このようなしこりをお持ちの方は、粉瘤という良性の腫瘍の可能性があります。
大阪府豊中市で粉瘤の切除をお希望なら千里中央花ふさ皮ふ科までお気軽にご相談ください。
粉瘤(アテローマ)とは
皮膚の下に嚢腫(ふくろ)ができ、その中に垢(ケラチン)などが貯まってしまう良性の腫瘍です。腫瘍の中心には黒点状の入り口(ヘソ)があり、内部には白色のお粥のような独特の臭いのある角質や皮脂が貯まっています。袋の中には垢がどんどんたまっていきますので徐々に大きくなっていきます。化膿してしまうと、切開などの痛みを伴う処置が必要になるため、注意が必要です。
粉瘤は体中どこでもでき、一種の加齢変化と考えられています。 感染性粉瘤について詳しくはこちら
粉瘤手術の治療法
粉瘤は皮膚の下に、袋状に皮脂や垢(ケラチン)などがたまっていく病気です。そのため、外科的な手法で袋を除去しないと再発する恐れがあります。当院では、大きさ・炎症の有無によって最も傷跡が少なくなる手術を実施しています。

大きい粉瘤等はこの術式で治療を行います。 術後の患部が凸凹(犬の耳に例えてドッグイヤーと言います)にならないように、腫瘍の大きさより少し大きく紡錘形(ラグビーボール状)に、皮膚に切れ込みを入れて切除し、縫合致します。約1週間後の抜糸が必要です。

医療用の特殊な器具を用いて、粉瘤の黒い開口部に小さな穴をあけ、たまった老廃物を絞りだしたのち、袋を引っ張りだす手術です。 他の手術を比較して、傷跡が小さく済むというメリットがありますが、袋が大きい場合は適応にならない可能性があります。
感染性粉瘤の場合の手術

皮膚の開口部から細菌が入り感染したり、粉瘤部位に圧力がかかる等してふくろが破れたりして、炎症が起きることがあります。 軽症の場合、抗生物質を内服してコントロールできますが、症状が進行していると切開して、中味(垢と膿)を圧出する必要があります。
この皮膚切開術は根治術ではないので、炎症が落ち着いて1,2ヶ月してから摘出術が必要になります。
粉瘤手術の治療の流れ
- ①診察・検査
医師による診察と場合によってはエコーを行い、手術の適応を確認し、手術の日程を決めます。(手術を安全に行うために血液検査をすることもあります。)
- ②麻酔
患部を消毒の上、局所麻酔を行います。
- ③手術
局所麻酔薬で痺れて痛みがなくなったことを確認の上、手術を開始します。手術時間はおおむね15分程度です。(局所麻酔の注射までは緊張している方が多いですが、手術が始まった後は、緊張が解けて寝てしまう方もおられます。)丁寧に手術用のハサミやピンセット、電気メスなどを用いて、腫瘍を取り出します。出血が止まっていることを確認した上で、切除部位の皮膚を縫合し、保護します。
- ④術後
当日は術後出血を防止するため、ガーゼで圧迫しています。患部は水に濡らさないでください。翌日に受診していただき止血を確認します。縫合部は通常1週間後に抜糸を行います。
粉瘤手術の料金
粉瘤の手術は保険が適応となります。 大きさによって手術費用が前後いたします。
※稀にではありますが、粉瘤が悪性化(ガン)する可能性もあるので病理検査を行っております。
3割負担の場合 | ||
診察料 | 初診 | 850円 |
---|---|---|
再診 | 220円 | |
検査費用 | 採血 | 2,230円 |
エコー | 1,050円 | |
病理検査費用 | 3,030円 | |
手術費用(露出部) | 2㎝未満 | 4,980円 |
2cm以上4cm未満 | 11,010円 | |
4cm以上 | 13,080円 | |
手術費用(露出部外) | 3㎝未満 | 3,840円 |
3cm以上6㎝未満 | 9,690円 | |
6cm以上12㎝未満 | 12,480円 | |
12cm以上 | 24,960円 | |
処方箋料 | 230円 |
粉瘤手術のよくあるご質問
Q:粉瘤(アテローム)の原因は何ですか?
A:粉瘤は皮膚の下の袋状の出来物です。袋の中には出口を失った角質などの内容物が溜まって発生する良性の皮膚腫瘍です。顔・首・背中など身体のどの部分にも起こす可能性があります。脂肪腫やほくろなどの他の皮膚腫瘍と特徴が似ていて紛らわしい場合もあるため、エコーなどを用いた適切な診断が必要です。
Q:粉瘤を放置するとどうなりますか?
A:放置しても自然に治癒することはありません。異物反応を起こし周囲に炎症を起こしたり内容物が破裂して、傷が塞がるまで2-3週間かかったり、傷跡が目立ちやすくなる可能性があります。早めに皮膚科や形成外科へ受診し、皮膚科専門医、形成外科専門医による診断と適切な治療法の選択をおすすめします。
Q:粉瘤の治療法にはどんな方法がありますか?
A:粉瘤の治療はメスを使用する切除法やくり抜き法が主な方法です。症例や大きさに応じて、できるだけ傷が目立たないように工夫した形成外科的手術を行います。根本治療には内容物だけでなく袋ごと取り除く必要があり、切開だけして袋を取らずに中の角質や膿を出すだけでは最終的に再発します。
Q:粉瘤は手術は日帰りで可能ですか?
A:はい、基本的には大阪の千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科では日帰り手術を行っています。健康保険が適用される疾患なので費用も安心です。手術当日は患部はガーゼで圧迫しており、濡らすことはできませんが、翌日から患部もしっかり洗ってもらうため、シャワーは可能です。抜糸まで患部を湯船に漬けることはできません。
Q:粉瘤手術の流れと注意点は?
A:一度来院いただき診断後、患部の状態を診て、手術枠に空きがあれば当日手術も可能です。千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科は上新田メディカルブリッジの2階にあり、web予約にも対応しています。手術後は傷が自然に目立たなくなるよう形成外科的縫合を行い、周囲の皮膚への負担を減らします。
Q:粉瘤と脂肪腫、美容的な悩みの違いは?
A:粉瘤は皮膚の下に角質を内部に溜め込む袋状の構造物、脂肪腫は脂肪細胞が増殖してできる柔らかい腫瘤です。どちらも良性ですが、放置すると大きくなり目立ちやすくなるため、早めの適切な治療が美容面でもおすすめです。
Q:傷跡は目立ちますか?
A:形成外科的に丁寧に取り除くことで傷跡はできるだけ目立たないよう工夫します。周囲の皮膚に合わせた縫合法を使用するため、時間の経過とともに自然に目立ちにくくなります。
Q:粉瘤のその他、よくある悩みは?
A:「粉瘤を潰したら膿が出てきたが治るのか」「ホームケアで治せるのか」などのご相談がありますが、潰しても根本的な治癒はできません。最終的には袋ごと摘出する手術が必要です。当院では形成外科専門医の専門的な技術を活かした治療法で、患者様の悩みに応じた対応が可能です。
Q:粉瘤手術は傷口が残りますか?
A:粉瘤の手術を検討されているとのこと、傷跡が残るかについてご心配されているお気持ち、お察しいたします。結論から申し上げると、手術後は非常に小さいながらも傷口は残ってしまいます。しかし、最終的にはほとんど目立たなくなるケースが多く、過度に心配する必要はありません。粉瘤は良性腫瘍であり、手術で切除することが一般的です。手術方法はいくつかありますが、小さいものであればくり抜き法が、大きいものであれば切開法が用いられます。自分の粉瘤がどのような方法で手術されるかは、医師の判断によります。手術で皮膚にメスを入れた場合、傷口は残ってしまいます。しかし、ほとんどの場合、時間の経過とともに目立たなくなり、問題なく生活できるようになります。手術直後、傷口を縫合した場合は抜糸まで1〜2週間かかります。傷跡は赤くなり、少し盛り上がった状態になることがありますが、これは時間の経過とともに自然に落ち着きます。数ヶ月後には赤みが薄れ、徐々に平らになっていきます。1年後には、ほとんどのケースで、自分でも見つけにくいほど目立たなくなります。ただし、体質によっては、赤みが残ったり、ケロイド状に盛り上がったりするリスクが出る場合があります。もしも傷跡がケロイド状になるなど異常を感じた場合は、すぐに医師に相談してください。症状に合わせてステロイドなどの塗り薬が処方されることがあり、影響を最小限に抑えることが可能です。手術後、傷口が完全に閉じるまでは入浴はシャワーのみとなります。運動なども、医師の指示に従ってください。傷跡の残り方には個人差があり、強い不安がある場合は、手術前に以外の治療法や、術後のケアについて医師に詳しく相談し、納得した上で治療を受けることを検討してください。はっきりとお伝えすると、手術でメスを入れた場合、傷口は残ってしまいます。しかし、ほとんどの場合、時間の経過とともに目立たなくなり、問題なく生活できるようになります。情報をしっかり使って、自分にとって一番良い選択をしてください。

